徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

長崎新幹線で長崎入りして、新しいドーミーインプレミアム長崎駅前で宿泊する

朝から極上の湯と朝食を堪能してからチェックアウト

 前々日に馬鹿みたいに寝すぎたせいか、この日は5時前に目が覚めてしまった。若干睡眠時間が不足気味だがどうも眠気が湧かず、寝たままネットをチェックしていたら眠気が湧くどころか余計に目が覚めてきて、そのうちに外が明るくなり始めたので諦めてそのまま起床することにする。

 6時半からホテルの大浴場が朝風呂タイムなので、まずは朝風呂としゃれこむ。アルカリ性の硫黄泉が実に体に心地よい。本当にここのホテルの温泉は全く予想外だった。まだまだ世の中にはあちこちに盲点があるものである。

 7時半になると朝食のためにレストランへ。まあ一般的な和定食の朝食。普通に美味いのでガッツリと食っておく。

和定食の朝食が美味い

 朝食を終えて一息つくと、今日は若干早めにチェックアウトすることにする。今日の予定はこのまま長崎空港まで走ることになっているが、その前に昨日パスした最寄りの遺跡を見学。

 

 

杷木神籠石(鵜木城跡)を見学

 立ち寄ったのは杷木神籠石。白村江の戦いでの惨敗を受けて、唐の侵攻に備えて大和朝廷が各地に作ったとされる山城の一環・・・とのことなのだが、ただの削平した丘という印象で、古代山城というよりは中世館城にピッタリのような・・・と思っていたら、ここは鵜木城跡という秋月氏の出城の一つだったとの情報もネット上にあり。確かに頂上に簡単な建物が建つスペースがあり、その周りをグルリと横堀とも曲輪ともつかない構造が取り巻いているので、城としての構造をなしている。

遠くから見ると完全に丘

遺跡は何段かになっている

最上段は削平されて曲輪状

土塁と横堀が取り囲む構造

 どうも古代山城の全貌を把握するにはここだけでなく、国道の北側の山の方も調べないといけないようなのだが、今日はそこまでの時間的余裕も体力的余裕もない(昨日ツケで足腰がガタガタである)ので、この辺りで切り上げることにする。

 

 

長崎空港へ移動すると、長崎新幹線で武雄温泉駅へ

 杷木ICで大分道に乗るとそのまま長崎道へと乗り継いで、長崎空港までは高速道路はスムーズに流れており、予定よりもやや早めに大村ICに到着する。空港近くでガソリンを満タンにして車を返却した時には予定よりも30分以上早かった。

極めて順調に長崎空港に到着

 さてここから飛行機で帰還・・・ではない。私は今回三連休の前後に有給休暇を付けており、遠征日程はもう一日ある。今日は長崎で宿泊予定。長崎に車を持っていっても邪魔になるだけだから、ここで車を返却してバスで長崎入りする予定・・・だったのだが、ここでまた予定を変更。先日開通した長崎新幹線を見学することにする。長崎空港から新大村までの交通が難儀なのだが、現在は実証実験として長崎空港→新大村→大村ICターミナルの間の乗り合いタクシーが運行されていると言うことなのでこれを利用することにする。以前よりこの区間の交通の便が著しく悪いということを感じていたので、この便の運行は妥当である。ただ周知されずに利用者が低迷したら実験で終わりということになりかねない。

 まだ車の到着時間まで30分以上あるので、土産物でも覗こうかと2階に上がると荷物検査場の前に数百人レベルのとんでもない大行列が出来ている。長崎空港は混むときにはとんでもない混み方をするのは以前にも経験していたが、こんなひどいのは初めて見た。やはり帰宅を明日に予定していて正解だったとつくづく感じる。

 しばし時間をつぶしてから、乗り場で待っていたら目の前の貸切表示がしてあるタクシーが乗り合いタクシーとのことで、私ともう一人他の客を乗せると、予定よりもやや早めに出発する。新大村駅まで10分ちょっとぐらいか。それにしても新大村駅の周辺は何もない。住宅地と言ってもその住宅も最近建った雰囲気。恐らく元は田んぼだったのではないか。

新大村駅は何もないところにある

 新大村駅に到着するとe5489で予約した新幹線のチケットを確保するためにみどりの券売機・・・と思ったのだが、券売機はどこにもない。ではみどりの窓口と思ったら、係員が今休憩中らしく窓口が閉まっている。窓口再開は11時50分と書いてあるんだが、12時1分発の武雄温泉行きの列車の切符の発行にそれで間に合うんだろうか? そうこうしているうちに窓口の前に徐々に長蛇の列が。流石にそれを見てヤバいと思ったのか、窓口は予定より5分ほど早く開いて慌てて客を捌く。3人がかりでドタバタやっているんだが、どうも発行の機械は1つだけのようで、入れ替わり立ち代わりで慌てて客を捌いている。何か今ひとつ準備不足感の強い状況である。

新大村駅にはみどりの券売機はなかった

 

 

 何とか切符を受け取るとホームへ。長崎新幹線は6両編成なのでホームは短い。やがて車両が到着するが、やけにソロリソロリとホームに入ってくる印象。

やや短めの新大村駅の新幹線ホーム

新幹線がソロソロと入ってくる

博多行きとなっているが、実際はこの列車は博多には行かない

 内部の座席は広めで木のテイストなのは九州新幹線と共通。そもそもこの路線の正式名称は西九州新幹線(私は長崎新幹線と呼んでいるが)とな。

内部は木のテイスト

 新大村から北上する少しの間は車窓の風景もあったのだが、すぐにトンネルに突入する。結局はバカっ速い地下鉄というのは九州新幹線と変わらないようだ。トンネルを出るとすぐに嬉野温泉駅を通過して、再びトンネルに入って出てくると武雄温泉駅である。

 

 

武雄温泉に到着したが・・・

 武雄温泉駅では対面で特急みどりが待っている。全線開通したらこの特殊な状態は解消されるらしいが、佐賀がやはり工事の分担の件でごねているという。確かに長崎には悲願かも知らんが、佐賀にしてみたらわざわざ大枚はたいて新幹線を通す意味なんて微塵もないんだよな。

かつてんの新八代駅を思わせる対面乗り換え

かつてのリレーつばめもこの787系だった

 武雄温泉駅で下車すると、重たいキャリーはコインロッカーに放り込んで身軽になってから散策に出る。南口を出てみると何やらイベントが開催されているようで、多くの出店が出て賑わっている。とは言うものの、プラッと見て回ったが私にはあまり興味は湧かない。

武雄温泉の南口は何やらイベント開催中

かなり賑わっている

 

 

疲れ切っているので、結局は近場でランチを摂っただけで引き返す

 当初予定は武雄温泉の楼門の辺りまで足を延ばして、共同浴場で入浴していこうかというもの。しかしいざ歩いてみるとグーグルマップではついそこに見えている楼門までの距離がやけに長い。と言うか私の足が想像以上に終わってしまっていて全く歩く気にならない。武雄温泉の共同浴場は初めてでなく以前に行ったことがあるし、こんな中で無理してまで行きたいというほどの湯でもなかったと思われることから、もう入浴はやめて近場で昼食を摂って移動することにする。

やや閑散とした北口から出る

 Google先生に近場でランチを取れる店のお伺いを立てると「新玉」なる仕出し割烹店がヒットするのでそこに立ち寄ることにする。ランチメニーは数種類あるが、基本的に刺身か煮魚かうなぎ辺りの組み合わせの模様。

仕出し割烹の「新玉」

 うなぎは小さめの二切れだけだが、まあランチ価格を考えると妥当なところか。うなぎはともかくとして、付け合わせの煮物がシッカリと味がついていてまずまず。概ね妥当な内容のランチであると感じる。

うなぎのランチ

 

 

長崎新幹線で長崎へ移動

 ランチを取っただけで結局は長崎に折り返すことにする。新幹線の武雄温泉駅には封鎖されたホームがあり、そちらは晴れて全線開通となった時に使用されるようだが、しかし考えれば考えるほど、この新幹線って佐賀にとってはほとんどメリットがないんだよな。工事費分担させられてほとんど通過だけの新幹線が通った挙げ句に、在来線が切り捨てられて地元に押しつけられて3セク運用でもすることになったら、結果としては佐賀には負担しかないんだよな。私が佐賀知事だったら、工事費負担0になっても反対するわ。

武雄温泉駅のホームでは列車が停車中

それにしてもかなり長い鼻先だ

時間が着たら乗車

最近の新幹線はテーブルが小さくて使いにくい

 武雄温泉駅を出た新幹線は大きく左に迂回してトンネルに突入。嬉野温泉駅で乗客を拾った後に新大村駅へ。やはりこの路線でトンネル外を走るのは新大村の前後だけ、新大村を出ると諫早へは長いトンネルの先だし、諫早を過ぎれば後はひたすらに長いトンネル。そしてトンネルを出た時には長崎駅のすぐ手前である。

 結局はやっぱりバカっ速い地下鉄に過ぎず、乗って面白いものでないのは今時の新幹線。もしリニアが開通してもやっぱり、鬼のように速い地下鉄になるだけなんだろうな。やはり合理主義に徹するだけの乗り物は面白くない。

長崎駅に到着

 

 

久しぶりの長崎駅は変わり果てていた

 長崎駅に到着したが、新装なった長崎駅はやけに町から遠くになったのに呆れる。どうやら以前の長崎駅のさらに奥に作ったようで、昔は長崎駅の真ん前だった路面の駅がはるか向こうに見える。本来の駅ビルも今や駅からはるかに遠くで、現在は何やら新しいビルが建築工事中。これは正直なところかなり不便になった。

長崎駅を出てみると

駅前には何もない

そして長い通路を延々と歩かされる

さらに工事現場の横を歩いて行く

路面電車の駅ははるか向こう

確か以前はこの奥が長崎駅の改札だったはずだが

 

 

ドーミーインプレミアム長崎駅前で宿泊

 長崎での宿泊ホテルはこの度新たにオープンしたドーミーインブレミアム長崎駅前。天然温泉付きが売りのホテルである。実は長崎はそもそも温泉浴場付きホテルはほとんどなく、それどころか大浴場付きのホテルさえ少ないというのが以前からの難点だった。ドーミーインと言えば中華街近くにもあるのだが、あそこも人工温泉である。そういう点では今度オープンしたドーミーは非常にツボを押さえていると言える。問題は宿泊料がやや高いことだが。

ドーミーインプレミアム長崎駅前

 ホテルの部屋は最近のドーミーの標準タイプ仕様。洗面台が外にあり、トイレとシャワーブースという構成の機能的な部屋である。

洗面台は外にある

最近のドーミーイン標準タイプ

 とりあえず荷物を置くと、取るものとりあえず最上階の大浴場へ。ただし最初の目的は入浴でなくて洗濯。ドロドロのズボンにビシャビシャの靴下、さらに今まで着たシャツや下着の類いを一気に洗濯に放り込む。ドーミーはこれが出来るから、長期遠征の時にはどこかに入れておきたいところである。

最上階にある鶴港の湯

 洗濯物を洗濯機に放り込んだらそのまま入浴。温泉分析書を見れば、源泉は長崎ゆりの温泉とある。Google先生にお伺いを立てるとそのままの名前の温泉が長崎市街の北部にある。そこから運び湯をしているのだろう。泉質は弱アルカリの単純泉である。肌当たりは柔らかさがあるが、無色無味無臭で特に強い浴感はない。特に今朝に日本でも有数の特徴的な湯に浸かってきたところなので、それと比べると新湯に近いのは言うまでもないが、実際は新湯よりもやさしい湯である。風呂上がりにアイスキャンディーが用意してあるのはドーミー高級ホテル仕様。

 風呂からあがると部屋で例によっての仕事環境構築の後に執筆作業・・・と言いたいところだが、体力が限界に近づいていて集中力も保てない。結局はほぼボンヤリと過ごすのみ。そうこうしているうちに6時頃になって来たので、とりあえず夕食のために外出することにする。

例によっての仕事環境構築

 

 

夕食は中華街で

 といっても特別な当てもないし、かと言って新規な店を開拓するために散策する体力が根本的にない。昨日の山城巡りでの益富城での長距離歩行に、松尾城でのズルズルの斜面の上り下りで足が完全に終わってしまっている(1万2千歩を歩いて34階を登っている)。太ももが脱力してしまっていて、歩いても突然にカクンと足の力が抜けてしまう状態。歩き回るのは到底不可能なので、とりあえずアプリで路面電車の24時間チケットを購入して、それで行けるところを考える・・・となったら、必然的に行き先は中華街ぐらいしか思いつかない。ホテル近くの店も考えたが、基本的に和食の店のようなので、温泉旅館巡りをしていたら「もう和食はそろそろいいかな」という気分になってしまっている。

足腰が完全にヘロヘロなので、できる限り路面で移動する

中華街に到着


 中華街に到着するといつもの如く何も考えずに「京華園」に入店して、これまた何も考えずにチャンポンとチャーハンと杏仁豆腐を頼む。全く持って工夫なさ過ぎである。

いつもの京華園

 まあいつもの味なんだが、今回は心持ち味が薄めに感じるのは私の体調の問題だろうか。ちなみに一番美味しかったのは杏仁豆腐だったりする。よくよく考えると、私はこの店のチャンポンやチャーハンよりも、実は杏仁豆腐に魅入られているのでは・・・。ここの杏仁豆腐は何やら練乳的な味がして妙に美味いんだよな。

いつものチャンポンに

いつものチャーハン

そしていつもの杏仁豆腐が滅茶苦茶美味い

 夕食を終えるとホテルに戻ってくる。ホテルの一階にはセブンイレブンが入っているので(これもドーミー新中華街のファミマよりも良い)、飲み物と夜食を調達。

夜の長崎の町

 結局はこの後も何が出来るでもなく部屋でゴロゴロと過ごす。10時頃になったところで、ドーミー名物の夜泣きラーメンに繰り出すと、ついでに大浴場に立ち寄って入浴。その後は無料のマッサージチェアで体を少しほぐしておくが、今の私の体の状態だと焼け石に水である。

 この日はろくに仕事も出来ない状態のまま、早めに就寝するのである。

 

 

この遠征の翌日の記事

www.ksagi.work

この遠征の前日の記事

www.ksagi.work