徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

神戸フィルの定期演奏会を聴きに行く

昼食はホール近くのラーメン屋へ

 この日曜日は神戸まで神戸フィルの定期演奏会を聴きに行くことにした。私は神戸出身の関係もあってこのオケは草創期から知っていて、今までに何回か聴きに行っている。一応アマオケと言うことになるが、実際はセミプロのオケである。

 午前中に家を出ると神戸まで。車は体育館地下の駐車場に入れると昼食のための店を物色。ホールの向かいに「らーめん処山神山人」があるのでそこに入店することにする。4人ほど待ち客がいたが、ラーメン屋は回転が速いのですぐに入店できる。

ラーメン処山神山人

 注文したのは「並盛り」にチャーシューをトッピングして、それをチャーハンセットで(1500円)。

チャーハンと並盛りラーメンのセット

 

 

 細麺に濃厚豚骨と言うことで、以前にこの辺りの「もっこす」で食べたいわゆる懐かしい神戸ラーメンと違い、もっと博多ラーメン寄り。まあ味については好みはあるだろうが普通に美味しいラーメンである。トッピングで加えたトロトロチャーシューもラーメンに合っていて具合が良い。殊更に「ここでないと」という強烈な魅力までは感じないのであるが、普通に文句なく美味いラーメンであり、再びこの辺りに来ることがあれば再入店を躊躇わないラーメンである。

面は細麺

 付け合わせのチャーハンはどうやらこの店独自の模様(他の店ではメニューにない)。まあオーソドックスな普通のチャーハンで、基本的に私の好みのタイプなんだが、今回に関して言えば残念ながら塩味が少々不足気味でアッサリしすぎの感あり。

 夕食を終えるとホールへ。開演は14時からで、開場は13時半。自由席なので30分ぐらい前から既に並んでいる者も。私は20分前ぐらいから並んだがその後は行列は見る見る伸びてホール入口前が大混雑。この事態に若干早めに開場になった模様。私はまんまとホール中央付近を陣取る。最終的に客の入りは2割程度と言うところか。アマオケにしてはそれなりに集客している。

大倉山の神戸文化ホール

 

 

神戸フィル第84回定期演奏会

指揮:朝比奈 千足
ピアノ:崎谷 明弘

ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83
シューベルト:交響曲第8(9)番ハ長調 D.944「ザ・グレート」

 崎谷のピアノはかなり華麗で派手目の音色で聞かせるタイプ。この大人しめの地味目の曲目に対して、豊かな表現力から来るロマンティックな演奏を聞かせる。おかげでとにかく長いせいで一つ間違うと子守歌になりかねないこの曲に対して、アクセントを効かせることになっている。

 神戸フィルであるが、基本的に弦楽主体のオケであると感じさせるのだが、人数の下限で10型とかなり小編成なので、そこに二管編成を取ると勢い管楽器の方がバランスとして強くなってしまう。しかしこの管楽器にやや不安定さがあるのが一番の問題点。特にホルンに関しては極めて危ない場面が多々あった。

 崎谷は拍手に答えてアンコールに「ラ・カンパネルラ」を披露。かなりテクニックを前に出した派手派手の演奏に場内はなかなかの盛り上がり。

 後半はシューベルトのグレイト。重厚な曲であるが、朝比奈の演奏は重厚さよりも前進力を重視しているような雰囲気。それにそもそも神戸フィルは弦楽陣がボリューム不足気味だから、重厚さはどうしても出てこない。音色自体は悪くはないんだが、どうしても軽さがある。

 さらに正面に出てくる管楽器陣がどうしても不安定さを露呈させてしまう。冒頭からホルンが不安定でかなりヒヤッとする場面が。オケ全体として総じて悪くはないのだが、技倆的に今一歩のところが見え隠れしてしまっていたのも否定できなかった感がある。