朝からアホなテレビをやっている
翌朝は7時頃まで熟睡。朝風呂と朝食で目を覚ます。
テレビをつけたら深読みで「東京では高齢者の面倒をみれないので、高齢者は地方に移住してほしい」といった馬鹿げた話をしている。地方の方がむしろ高齢化が進んで面倒を見るためのマンパワーが不足しているというのに、東京の高齢者を地方に押しつけようとは東京至上主義も極まれりである。こんな問題が発生するということ自体が東京が都市として成立しない限界に来ているという証明なんだから、こんなアホな答申を出している暇があったら、どうやったら東京集中を解消できるかでも議論しろと言いたい。視聴者の意見などもほぼ似たようなものが多かったようで、誰が考えても当たり前である。もはや東京解体は待ったなしである。日本中のマンパワーをかき集めて地方を衰退させた挙げ句に、東京自体はその重みで沈みかけているのだから、東京を解体して地方を活性化することこそが最大の成長戦略になる。成長戦略とは市民から金を巻き上げて自分の取り巻きにばらまくための口実だと考えている今のアホな政権を何とかしないと日本は沈む。戦争なんかよりもやるべきことはいくらでもある。
10時になると東京オペラシティに電話。秋に開催されるフィンランドラハティ交響楽団のセット券を手配する。先日の東京訪問で友の会会員になっているので優先予約である。なかなか良い席を確保できた模様。
チケットの手配が終わるとホテルをチェックアウトする。今日は阪神間の美術館に立ち寄ってから西宮の兵庫県立芸術文化センターでのPACオケのコンサートに行く予定。その前に重たいキャリーは途中の新大阪で今晩宿泊予定のホテルクライトン新大阪に預けておく。両ホテルの距離を考えると、最初からクライトンかジーアールのどちらで二泊しておけば良かったように思えるが、実は土曜日のクライトンは大分前から押さえていて、そこに急遽金曜の出張が入ったことから金曜日の宿を探したのだが、クライトンには空きがなかったという次第(さらに直前になると価格が高くなる)。
トランクを預けてから大阪まで移動すると、ここから阪神で香櫨園に向かう。西宮の行きつけの美術館の訪問である。
「没後20年 具体の作家-正延正俊」
「阪神間で活躍したグラフィックデザイナー 今竹七郎」大谷記念美術館で8/2まで


戦前に公募展などに出品していた正延正俊は、吉原次良に指導を仰いだことで、風景画などから抽象画に移行し、前衛美術グループの「具体」に参加した画家である。その正延正俊の画業を紹介するとのこと。
はっきり言って私は彼の作品には全く面白味も魅力も感じない。二階の展示室には、最初具象画を描いていたところからあのような抽象画に至るまでの過程の作品を並べていた。しかし私の目には、この程度の画力だといずれ行き詰まるのが見えているから、楽な道に逃げたというようにしか見えない。
むしろ面白かったのは、同時開催されていた今竹七郎。メンソレータムや風邪薬ダンのパッケージをデザインした人物である。いかにも戦前の「ハイカラ」なデザインから、戦後の時代に合わせたデザインまで、その変遷と一貫して変わらない部分を同時に感じることができて、なかなかに楽しかった。
近くの店で昼食を摂る
美術館の見学を終えたところでちょうど昼時。途中で見かけた店「まめ」で昼食にする。カニクリームコロッケ(1296円)を注文。

可もなく不可もなくの普通のコロッケといったところ。まあ普通に昼食に使える店だが、どちらかという夜営業の方がメインなんだろうか。

昼食を終えたが、まだ開演時刻の3時までにはかなり時間がある。今から西宮北口に移動したのでは向こうで長時間待つ必要ができる。そこで三宮まで移動して、もう一カ所立ち寄ることにする。
「輝きの静と動 ボヘミアン・グラス」神戸市立博物館で8/30まで


プラハ国立美術工芸博物館が所蔵するボヘミアン・グラスを展示。その黎明期から現代に至るまでの作品を集めている。
初期のものはかなりシンプルで素朴なものであったが、それが時代が進むにつれてゴテゴテと装飾されるようになってくる。またエナメル着色で彩色されたようなものも登場する。
個人的には17世紀後半以降の、ガラスの透明度が上がってきてからの作品が一番興味深い。素材の透明感と共にデザインも洗練されてきて、工芸品としてのレベルが一段上がっているような印象である。
この後は色ガラスを用いたまるで陶器のような作品が現れたりもするが、その内にアール・ヌーヴォーやアール・デコの影響を受けた作品が現れ、現代に至っては最早実用性は除外した単なる「作品」となる。まあこれは近代陶芸も似たようなもので、これはこれで技術的には非常に興味深いものはある。
ヴェネチアン・グラスの展覧会は以前に見たことがあるが、ボヘミアン・グラスは初めてである。初期はいかにも垢抜けていないという感じであったが、時代が下ってくると洗練の度がドンドンと増していっているのが非常に面白かった。

それにしてもこの博物館は駅から遠い。三宮から往復したら結構足にダメージがある。かなり疲れて西宮北口に到着。時刻はまだ開館直後。なかで待つだけを急いでも仕方ない。駅内の喫茶で抹茶パフェを頂いて休息する。

一息ついた後に会場へと向かう。会場は9割以上は埋まっているようである。毎度のことながらここのコンサートは盛況だ。
兵庫芸術文化センター管弦楽団 第80回定期演奏会
指揮 ユベール・スダーン
クラリネット マイケル・コリンズ
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
ウェーバー:クラリネット協奏曲 第1番 ヘ短調 op.73, J.114
シューマン:交響曲 第2番 ハ短調 op.61 (マーラー編曲版)
オケメンバーの顔ぶれが若干変わったように思われるが、やや暴走気味の管に弦を重ねていくというPACサウンドは相変わらずのようである。
コリンズのクラリネットは実に美しい音色。この曲は私は全く知らない曲なのだが、軽妙でかなり楽しめる曲。
シューマンの2番は以前に聴いたことがあるものと若干印象が異なると思ったら、マーラー編曲版とのこと。通常の版とどこが異なるか細かく指摘できるほど私はこの曲に詳しくはないのだが、オーケストレーションがかなり複雑な印象を受けたのはマーラーたる所以か。シューマンの交響曲はオーケストレーションに難があって退屈などと言われることもあるが、そういう部分が一切感じられないなかなかの名演であった。
PACオケは例によってやや荒いところもあったものの、概ね好演であったと思われる。シューマンが特に楽しめた。昨日に続いて満足度の高い演奏会である。
夕食は串カツ
非常に疲れた。出張の続きで出かけたので、革靴のままであるところに長距離の歩行で脚にダメージが大きい。ホテルに向かう途中で大阪に寄って夕食にしようかと思ったが、それもしんどいので一気に南方まで行ってしまう。ホテルに入る前に駅周辺で夕食を摂るところを探したところ「小だるま」なる串カツ店を見つけたのでここに入店。

「串カツ5点盛」「味噌カツ」「鶏皮」「大根と豚肉の味噌煮」などを適当に注文。いずれもなかなかにうまい。最後にご飯ものが欲しくなったので「ステーキ丼」を追加。以上にドリンクとしてコーラをつけて支払いは2000円ちょっと。なかなかにCPが高い。さすがに大阪。





夕食を終えるとホテルに入って一休みしてから大浴場へ。とにかく脚にダメージが蓄積しているのでゆったりと入浴。烏の行水の私にしてはなかなかの長風呂を楽しんだが、最後はやかましい親子連れ(どうしても子供は甲高い声でキーキーと吠える)が来たので退散する。
入浴後はマッサージチェアで体をじっくりとほぐし、この夜はかなり早めに就寝する。明日に疲れを残したくない。