徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

東京交響楽団のライブ配信を見る

東京交響楽団も無観客公演ライブ配信を実施

 昨日はびわ湖ホールの「神々の黄昏」のストリーミング配信を見たが、今日は東京交響楽団がニコニコ動画で行ったコンサートのライブ配信を聞く事にした。これもびわ湖ホールと同様に安倍の「コロナ対策やってるポーズ」のためのコンサート禁止令の影響である。

tokyosymphony.jp

 ところでこの配信の開始の前にびわ湖ホールの「神々の黄昏(2日目)」も少し見てみたが、昨日よりはブリュンヒルデのたくましさ(声の面で)が目立つという印象を受けた。昨日のブリュンヒルデのミュターは見た目は逞しい(笑)が、ソプラノのせいかやや声にはか細さを感じる部分もあったのだが、今日の池田はメゾソプラノのせいか声に野太さを感じさせる。

 東京交響楽団のコンサートは午後2時から。ミューザ川崎からの中継。こちらの放送は複数カメラを切り替える映像と固定カメラの映像の2タイプを選べるようになっている。私としては固定カメラの方が落ち着く。

 

東京交響楽団 名曲全集第155回

指揮:大友直人
ピアノ:黒沼香恋(ミューザ・ソリスト・オーディション2017合格者)
オルガン:大木麻理(ミューザ川崎シンフォニーホールオルガニスト)

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」

 ドビュッシーはかなり色彩的な曲であるが、それを大友は実にキラキラと表現した。オケの演奏にも各楽器のソロになかなかの冴えが感じられる。弦の滑らかさも十分で、ドビュッシーの演奏としては成功していると感じる。

 二曲目のラヴェルのピアノ協奏曲は、いかにもラヴェルらしいジャズ的要素を感じさせる非常に軽妙な曲。黒沼のピアノも実に軽やかである。軽快でアクロバチックに駆け抜けたという印象。

 メインがサン=サーンスであるが、大友はやや速めのテンポでキビキビしたリズムを刻んでくる演奏。ところどころ細かい仕掛けはあるものの、大友らしい比較的オーソドックスでてらいのない演奏でもある。この曲は指揮者によってはもろに情感が表に出る演奏もあるのであるが、大友の演奏はその辺りにはクールさを感じる。

 総じての印象としては大友らしいお洒落さを感じさせる演奏というところだろうか。パトスが先行するタイプではなく、その辺りのバランスは品良くまとめたところがある。

 

 時折映る空っぽの客席が悲しさを感じさせた。また拍手が皆無の中でのソリストアンコールというのも奇妙な印象を受ける。どうしてもいろいろな点で「異常さ」が際立ってしまう。オケもかなりやりにくかったろう。

 安倍の意味不明のお達しの影響による窮余の策であるが、しかしやはりPCでの視聴となると音の悪さは致命的となる。オペラなどの場合は演劇的要素のおかげでビジュアル刺激によって音の悪さを誤魔化せる部分があるが、オケコンサートのように純粋に音が中心となる場合にはやはり音の悪さはツラい。何よりもショボい音で聞くパイプオルガンの音色というのは決定的に情けない。いつまでこんな異常事態が続くのかと溜息が出るところである。

 東京交響楽団では3/14のコンサートもライブ配信するようである。実のところ私はPCのあまりの音の悪さに嫌気がさしてきたので、とうとうPC用のスピーカーをAmazonでポチッとしてしまった(小型のデジタルアンプは既に所有)。これも余計な出費というやつである。まあ今は中止になったコンサートのチケットの払い戻しが諸々あるので、その代金を回しておく事にする。

Amazonでこれをポチッとしてしまった
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 ところでコンサートその他は徹底的に敵視されているが、狭いホールに多人数を押し込めてのパチンコ屋に規制をかけようという様子は微塵もない。あれこそ経済に与える影響を考えた時に一切の悪影響がないのだから(博打が規制されたところで表の経済は何も困らない)、本来は真っ先に規制されるべきものだろう。それにも関わらず規制の動きさえ一切存在しないのは、日頃からの政治家への献金の額というのが覿面に反映しているのだろう。何しろ今の政権は利権中心にしか物事を考えないのだから。