世界の一流オケのHPを一回りして見ました
さすがに世界の主要オケの中にはライブ配信に対応しているところは少なくないようである。中にはニューヨークフィルのようにcoming soonのところもあるが、大抵のところは何らかのライブ配信を始めており、しっかりと有料化に踏み切っているところも少なくない。
そんな中でロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団のサイトで無料配信されているチョン・ミョンフン指揮の無観客コンサートの模様があったのでそれを視聴。なおサーバが貧弱なのか通信回線に問題があるのか、途中で凍ったりすることもあったし、映像のレベルも今ひとつなのが残念なところ。さすがにこの辺りはベルリンフィルデジタルコンサートホールなんかはしっかりしているんだが(そりゃ有料放送でこれだったら「金返せ」ものだから)。
ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団ライブ配信(2021.1.8)
チョン・ミョンフン指揮
リヴィウ・プルナル(ヴァイオリン)
シベリウス ヴァイオリン協奏曲
ブラームス 交響曲第4番
ヴァイオリン協奏曲に関してはコンサートマスターであるプルナルの演奏も、指揮のチョン・ミョンフンも共に適度に抑制のかかった感情に溺れすぎない演奏。かといって無機質な演奏というわけではない。旋律の美しさがかなり正面に出ている。元々この曲は大仰にドラマを訴えるものではないので、非常に適度な情緒という印象。
さてブラームスの交響曲である。この曲は冒頭からかなりメロドラマチックな旋律が繰り広げられるので、これがゲルギー辺りならさぞかし壮大なメロドラマ演出をするだろうななどと想像するところであるが、チョン・ミョンフンの場合はもっと淡々というか、メランコリックな感情よりもアンサンブルの美しさを正面に出してくる演奏。そしてそういう辺りになるとさすがにコンセルトヘボウの弦楽陣は実に分厚い。単純に目先の感情を表面に出すというよりも、もっと大きなスケールでのドラマを組み立てるという演奏である。溺れてはいないのにドラマチックというのはチョン・ミョンフンならではのバランス。オケの技倆によっては一つ間違えたら単なる眠い演奏になる危険もあるが、その辺りは「任せて安心コンセルトヘボウ」でもある。下手に煽らずともパシッとまとまった演奏をするのはオケの技倆。
チョン・ミョンフンらしいというか、王道中の王道のような印象も受ける演奏である。ドラマで喩えると小手先での泣かせや意表を突くなどいう演出に溺れずに、淡々と描くべきものを描きながら終わってみると感動的なドラマになっているというところ。
PCオーディオシステムの調子も上がってきたようで
今日は計画していたコンサートに出かけられなかった腹いせ(笑)もあり、部屋でライブ配信を堪能ということになったが、昨日からPC用スピーカーを全開でバンバン鳴らしていたせいもあって、ここのところの寒さで半分凍りかけてやや音に硬さが出ていたスピーカー(PC作業中はほとんど音を出していないので)もエージング及びウォームアップが出来たのか、段々とこなれた良い音が出るようになってきた。やっぱりスピーカーは定期的に鳴らしておく必要があると、今更オーディオの基本を痛感。
ちなみに私が導入したPC用小型スピーカーとFostexのサブウーファーシステム、廉価で導入したシステムであるのだが、調子が載ってきたら意外にスケール感のあるよい音を出す。
スピーカーはこの廉価なものである
ちなみにサブウーファーはこの小型のもの
なおアンプだけはピュアオーディオ用のそこそこのものを使用