徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

関西フィルの鈴木優人首席客演指揮者就任記念講演会

終末は関西フィルと大阪フィルの連荘

 この週末だが、大阪で関西フィルと大フィルのコンサートの連荘である。金曜日の仕事を早めに終えると毎度のように阪神高速を突っ走る・・・が、例によって神戸に入った途端に大渋滞に出くわすという毎度のパターン。結局は大阪に到着時点で18時を回っている状態になってしまった。

到着時には既に真っ暗でホールの入場が始まっていた

 慌てて駐車場に車を入れると入場が始まっているホールを横目に夕食へ。時間がないのでいつもの「福島やまがそば」に入店することにする。注文したのは「親子丼に温そば(900円)」。ほっとするメニューである。

いつもの「福島やまがそば」で

いつもの親子丼

 大急ぎで丼を腹に入れるとホールへと急ぐ。今日は鈴木優人の首席客演指揮者就任披露記念演奏会ということになる。関西フィルは先日、桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎を失ったところであるが、こうやって若き新しい指揮者と関係を持ったということになる。

ホールに飛び込む

 

 

関西フィルハーモニー管弦楽団鈴木優人首席客演指揮者就任披露記念演奏会

一曲目は鈴木がチェンバロの弾き振り

[指揮]鈴木優人
[ソプラノ]森 麻季
[テノール]鈴木 准
[バリトン]加耒 徹
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

ラモー(鈴木優人編):「優雅なインドの国々」組曲
ストラヴィンスキー:「プルチネルラ」(全曲版)
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68

 今回は鈴木優人の首席客演指揮者就任記念ということで、選曲は鈴木の好みで「好きな曲」を選んだとのこと。その結果、バロックから近代までという取り留めの無いような選曲となっているが、実はそこに鈴木ならではの一貫性があるようだ。

 一曲目はバロックを得意とする鈴木優人らしい選曲である。自身で編曲しているのがポイント。8型の編成でいかにもバロック的な音楽が展開するが、鳴らし方自体は現代的なところも若干ある。この辺りの古今入り乱れたアプローチは鈴木の真価発揮である。なお鈴木は自らチェンバロを弾き振り。

 二曲目がさらに正に古今融合の作品である。新古典主義的な方向に舵を取ったストラヴィンスキーの作品。民謡に取材したというメロディラインは非常に古典的なものであるのだが、音色自体は現代的である。これもいかにも鈴木らしい選曲。

 最後は古典にとどまらずロマン派から現代に至るまで幅広い演奏を手がける鈴木の特性を発揮したブラームス。シッカリとした演奏であるが、重苦しくなくかなり前進力を持っているのが特徴であろうか。特に最終楽章などはゆったりと堂々というよりも、ガンガングイグイである。もっともそれでいて軽佻浮薄にはならないのは流石ではある。関西フィルもなかなかの熱演である。

 以前から鈴木は軽妙で洗練された演奏をするという印象があったが、今回のコンサートでも同じ感想を抱いた。ブラームスなどはドッシリ構えて重々しくというよりも、力強いが軽妙でエレガントさのある演奏であった。その辺りが「ホームグランドがバロックの人だな」という印象を抱かせるのだが、実際は一筋縄ではいかない細かい計算が垣間見える。これでまた関西フィルに新たな特性が加わる可能性がある。

 

 

いつものように新今宮で宿泊する

 コンサートが終わった時には21時半を回っていた。記念コンサートということで大盛り大サービスである。今日は大阪で宿泊なので、阪急オアシスで今日の夜食と明日の朝食を仕入れてから車を取りに行く。今日の宿泊ホテルだが毎度毎度の定宿「ホテル中央オアシス」を予約してある。オアシスからオアシスへの移動だが(笑)、私の心の中にはオアシスは全くない。

 ホテルまでは車で30分弱。それにしても毎度のことだが大阪は走りにくい。元々大阪は道が悪いのに、維新の利権絡みの工事のせいで余計に走りにくい状況になっている。それでなくても混雑する御堂筋が、維新のシャンゼリゼ構想なる利権絡みのアホな工事で、側道が廃止されたせいで夜でも慢性渋滞。維新の連中は本音では心底大阪を憎んでいるのではと感じられる。

 途中でつかえながらもようやくホテルに到着。宿泊するのは毎度のようにセパレートルーム。とり急いで仕事環境を構築すると、まずはゆったりと入浴したい。そのために取ったセパレートルームである。一晩眠るだけのホテルにこのような「高級ホテル」を予約した理由はこれがすべて。やはり便器を眺めながら入浴するシステムバスと違ってセパレート浴場はゆったりとできる。

とりあえず仕事環境の構築

 汗を流して体をほぐすと、夜食に買い求めたサンドイッチをつまみながら原稿執筆作業である。こうしてこの夜は更けていく。

 

 

この遠征の翌日の記事

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