徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

最後に古代巨大山城の金田城を見学する

巨大古代山城を攻略する

 さてそろそろ最後にして最大の難所に向かう決意を固める。実は今日はもう一カ所山城を攻略する予定。それは金田城天智天皇時代の古代山城である。白村江の戦いで倭・百済連合軍は唐・新羅連合軍に惨敗、百済は滅亡して日本も唐の侵攻を受ける危険がある中で急遽建設された朝鮮式山城である。このようなタイプの城は他にも岡山の鬼ノ城、福岡の大野城などがあるが、いずれも大規模な城郭である。

 城郭の規模が大きいのは想像がついたので、清水山城見学でヘロヘロになってしまった足腰が持つだろうかと不安があったので、金田城攻めを無意識に避けてしまっていたところがある。しかし対馬に再訪があるかと言えばそれはかなり確率的には低いことから、やはり何が何でも今回見学しておく必要があろうというわけで、ここに来てようやく決心である。

 そうと決まれば急ぐ必要がある。帰りの飛行機の便のことを考えるとあまり時間に余裕がない。現地に向かって車を飛ばす。厳原から北上すると空港の手前で左折、山岳地帯に向かって走る。

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道路案内看板から細い道を走っていく

 途中で案内が出ているのでそこからは山道を走行することになるが、これがかなり狭い道なので対向車が来ないことを祈るのみ。登山口の前には数台分の駐車スペースがある・・・とのことなのだが、既に数台の先客がいてスペースは一杯。これから出すという車に退いてもらってようやく駐車できる。

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標識がある

 さてここからは山道をひたすら歩くことになる。入口にパンフがあるのでザッと目を通すと、どうも山頂まで含めて一周しようと思うと2時間以上はかかるようである。しかし帰りの飛行機の時間を考えると2時間後にはここを離れたい。山頂には第二次大戦中の砲台跡などがあるらしいが、そんなものを見ても仕方ないし。ここまで展望に来たわけでもないしということで、とりあえず三の城戸から一の城戸まで回って、その時点で時間に余裕があれば山頂に向かい、時間に余裕がなければ引き返してくるということに決断する。

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このような構造のようだ

 

三之城戸への険しい道のり

 まずは三ノ城戸に向かうのだが、これが道は険しくはないのだがとにかく長い上に登りである。既にヘロッている足腰にはトドメのような攻撃。足下がヘロって来た頃に立派な石塁が見えてくる。これが東南角石塁らしい。岡山の鬼ノ城や福岡の大野城などと同様にやはりかなりの規模の石塁であり、よくまあこんな山上にこれだけのものを作ったものだと感心する。

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このような山道を延々と進んでいくと

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突然に視界が開ける

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さらに進むと前方に何やら標識が

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これが東南隅石塁

 ここから三ノ城戸には延々と降りていくことになる。帰りのことを考えるとゾッとする。ここを降りている時に多くの観光客(アジア人を含む)と日本語で挨拶しながらすれ違う。入口のところに停まっていた車は彼らのものだろう。さらに進んで相当降りたその底にあるのが三ノ城戸だが、これはこの城で一番規模の大きい城戸とのこと。ここも石積みが極めて立派である。

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石塁沿いを降りていき

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とにかく下へ下へ

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下方に見えてきた三之城戸

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近くだとこんな感じ

 

二ノ城戸に向かうが道を間違って時間ロス

 ここからまた登りに転じるのだがこれがしんどい。しばらく登ったところでビングシ門に出る。ここには建物の跡のようなものが残っている。しかしここから先に進む道がよく分からず、結局は道を間違って休憩所のようなところに出てしまって引き返すことに。この時点で頂上まで回る時間が決定的に不足することが明らかになったから、一ノ城戸まで行ったら引き返すことを決心する。

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ここからは登りに転じる

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ビングシ門に出たが・・・

 結局は二ノ城戸はビングシ門から海の方に向かって急に降りていくルートが正解だったようだ。二ノ城戸は海にかなり近い低地にある。

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海に向かって降りていくルートが正解

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ようやく二ノ城戸にたどり着いた

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二ノ城戸

 

一之城戸にたどり着いた時点で時間も体力も限界となる

 ここからほぼ水平に移動した先が一ノ城戸だが、ここは今までの城戸に比べると構造が今ひとつ明確でない。

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下が一之城戸らしいが良く分からない

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降りてみたら唐突に巨大な石垣が

 ここまで来たところで引き返すことにする。ビングシ門から先ほど間違って入り込んだルートを取って休憩所経由で引き返す。これで三ノ城戸まで降りては登るということだけはしなくて良くなったのがせめてもの救い。

 とにかく大規模な城郭で、一周しようと思うと半日は見ておく必要があった。それにそれ相応の体力も必要だ。どうも私の見積もりが甘すぎたというところである。それにしてもここまでの城郭が対馬にあったとは。

 

対馬空港から福岡へ飛んで帰還する

 これで対馬での予定は終了。後はガソリンを満タンにして車の返却。ガソリンはリッター150円以上という離島特別価格。まあ距離は大して走っていないから、結局は4リッター程度しか給油していないが。

 レンタカーを返却すると対馬空港まで送迎してもらう。改めて見る対馬空港は実に小さい空港。空港ビル内にも土産物屋が一軒あるだけ。待合室も小さいし、荷物検査のゲートも一カ所しかないので、737満席分の乗客が押しかけたら、検査ゲートはてんやわんやの上に待合室は席が足りないという状況。

 帰りの便もやはり離陸直後に機体が大きく揺れる。どうもこの空港は滑走路周辺の気流が難しそうである。冬などの強風時には訪れたくないところだ。福岡空港には30分ほどですぐに到着する。

 福岡空港に到着するとまたも荷物を持って延々と歩かされることに。ようやく到着ゲートを抜けても、そこから地下鉄の駅までがまた遠い。つくづく難儀な空港である。結局はこの日は対馬内の山城巡りとこの空港での行脚で2万歩をはるかに越えることになるのである。

 博多駅に到着した頃にはもうかなり疲れている。考えるのも面倒臭いのと時間があまりないのとで、夕食は安直ながら「まるとく食堂」「玄海刺身御膳(1680円)」を頂く。

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またもや「まるとく食堂」

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玄海刺身御膳

 夕食を終えると売店で博多土産の定番「通りもん」と「ひよこ」(ひよこは元々は博多土産なのだが、いつの間にやら東京土産にされてしまった)を購入すると新幹線で帰途についたのである。

 元々は九州交響楽団のコンサートに参加するというのが主目的だったのだが、結果としてはその主目的はイマイチで、対馬の山城巡りが一番のメインイベントになったというのが実体。ただこの金田城はさすがにキツすぎた。このダメージは帰宅後に本格的に訪れて、二、三日は下半身のだるさに苛まれたのである。つくづく私も体力がなくなった。