徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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関西フィルハーモニー管弦楽団第275回定期演奏会 ハイドン「天地創造」

 この土曜日は関西フィルの定期演奏会に出向くことにした。曲目はハイドンの「天地創造」。オラトリオの類いを生で聴くのは初めてだし、当然のようにこの曲自体が私には初めてである。一応YouTubeで予習はしておいたが・・・。

 今日発売のチケットをネットで押さえてからすぐに家を出る。大阪に到着すると昼食なのだが、面倒臭いのものあって上等カレーの隣に移転したラーメン屋「まこと屋」に入店する。

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まこと屋

 店の面積は以前よりも小さくなった気がするが、店内の雰囲気はこちらの方が良くなったようだ。客も結構来ている。とりあえず「牛醤ラーメン+半チャーハン(930円)」を注文する。

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牛醤ラーメン

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半炒飯

 麺は細麺で茹で方は普通を指定したのだが、やけに麺が固い。私は元々は硬麺好きだからこれでも食べるが、そうでなければかなり戸惑う固さ。これだと硬めを指定したら、麺がパリパリ言いそうだ。

 昼食を終えるとホールへ入場。一般受けしにくい曲なだけに入場は7割というところか。結構空席が目立つ。

 

関西フィルハーモニー管弦楽団 第275回定期演奏会

[指揮]高関健
[ソプラノ]市原愛
[テノール]畑儀文
[バリトン]桝貴志
[合唱]関西フィルハーモニー合唱団
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

ハイドン:オラトリオ「天地創造」Hob.XXI-2

 ハイドン晩年の大曲。プレトークであったが、ハイドンがこの曲を作曲したのはモーツァルトの死後であり、既にこの頃にはベートーベンに会ったこともあるとのことであるので、所々彼らの影響のようなものも見えるとのこと。確かにハイドンにしてはまるでベートーベンのような劇的さを感じさせる曲だし、節回しの所々にモーツァルト的なメロディが聞こえることがある。

 今回のコンサートではオペラの上演などのように、訳詞が表示されての公演となったのだが、これが内容がよく分かって非常に良かった。特にこの曲は歌詞の内容と曲がかなり濃厚にリンクしていることが非常に感じられた。ヒバリの登場シーンで楽器でヒバリを表現しているのなどが印象的だ。

 さて曲自体なのだが、前半の天地創世の大スペクタクルはなかなかに音楽としても面白い。ただ中盤以降の神への賛歌一色になってくると、非キリスト教徒(というよりもアンチ宗教)の私には少々キツい。特に第3部などは音楽的にも退屈であり、蛇足のように感じられたのが事実。

 演奏に関しては関フィルは相変わらず管の弱さが露呈したし、この曲は関フィルの弦の特性をフルに発揮できるタイプの曲でもないので、オケの演奏自体は今一歩パッとしなかったというのが正直なところ。しかしながら独唱陣と合唱団の頑張りでコンサートとしては成功していたと感じられた。

 長い上に結構難解なところもある曲なので、帰りには「寝てしまった」などという声もちらほらと聞こえていた。私も寝てはいなかったが、正直なところ虚ろになっている瞬間もあり(特に後半)、そういう点ではしんどい曲でもあった。