徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団

 私にとっては決して良い年だったとは言い難かった2017年が終わり、新年が始まった。と言っても新年早々いきなり体調を崩しているという状態で、今年も前途多難の模様である。世の中を見渡しても、相変わらず馬鹿トランプは世界中に紛争の種をばらまいているし、アホの安倍は念願だった戦争の準備に余念がない。「愛は地球を救う」なんて言うが、「馬鹿は地球を滅ぼす」になりかねないのが現状。どうも今年もろくでもない年になりそうな雰囲気がぷんぷんであるが、それでも粛々と日常を送るしかないのが私のようなボンビーなパンピーの宿命。

 とりあえず2018年度最初のコンサートは西宮でのワルシャワ国立フィルの演奏会に出向くこととなった。昼前に家を出ると三ノ宮で昼食を摂ってからホールに向かう。三ノ宮では寿司を食べたのだが、三ノ宮で寿司という選択が失敗だった模様。

 三ノ宮でのんびりしすぎたのかホール到着は結構時間ギリギリになってしまう。座席について間もなく開演。

 

ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団~ショパンと新世界~

指揮 ヤツェク・カスプシック
ピアノ シャルル・リシャール=アムラン
管弦楽 ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団

パデレフスキ:序曲 変ホ長調
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番
ドヴォルザーク:交響曲 第9番「新世界より」

 一曲目が始まったところから「上手いオケだな」と感心する。特に弦のアンサンブルが見事。しっとりして艶がある。パデレフスキはそのしっとりとした弦を中心にして盛り上げている。またカスプシックの指揮もゆったりとしていて良くオケを鳴らす。

 二曲目はシャルル・リシャール=アムランのピアノが見事。ショパンはとかく感傷的なメロメロ演奏になりがちだが、そうはならずに少し突き放した感じがありつつも情感は十分感じられるというバランスの良い演奏。

 三曲目の「新世界」が実に見事。落ち着いているがドラマチックな演奏で、特に第一楽章のドラマが圧巻。しかし過度に感情に流れることがなく、適度に抑制のかかった見事な演奏。またヨーロッパらしい哀愁も感じられ、アメリカのオケが演奏する「新世界」とは全く異なる東欧テイスト。

 アンコールはハンガリー舞曲だったが、カスプシックはここに来て初めて本質を現したかという印象。今までかけていた抑制を外して、思い切り感情的な揺れる指揮。その分、オケのアンサンブルがかなりしんどくなったが、どうやらこの指揮者の本質はこっちにあったかと感じさせるものであった。

 とにかくオケの巧さと音色の美しさが印象に残った。カスプシックは対応能力の高い指揮者だなという印象を受けた。協奏曲になるとソリストに合わせてオケを見事にコントロールしていると感じたが、カスプシックとワルシャワ国立フィルの組み合わせはショパンコンクールでファイナリストのバックを務めているとのこと。道理でと納得。

 それにしても入場料を考えると実にCPの高いコンサートと言っても良い内容であった。これは実に幸先が良い。「こいつは春から縁起が良いわい」と見得でも切っておくか。