徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

びわ湖ホール・新国立歌劇場提携オペラ プッチーニ「トスカ」

 この週末は京都方面に遠征。しかし記録的と言われる猛暑の中、夏の厳しさでは有名な京都。今から大変なのが予想される。

 出発は土曜の午前。京都駅には11時過ぎに到着するが、駅に降り立つや否や体にしみこんでくる熱気。その上に異常な混雑。満員のサウナの中をトボトボと歩いているという心境。正直なところ駅に降り立って5分で早くもヘロヘロである。

 こんな中ではとにかく屋外に長時間いるのは避けたい。とりあえず店が混雑する前に昼食を摂ることにする。立ち寄ったのは「東洋亭」「東洋亭ハンバーグのランチ」にプリンとアイスコーヒーを加えて注文。例によって店内の混雑がひどいので、厨房は大車輪で回っているにも関わらず料理が出てくるまでに30分以上待たされる状態。

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京都駅の東洋亭

 ようやく出てきた料理は相変わらずトマトが美味いし、ハンバーグも美味い。そしてプリンが美味い。こういう美味い飯だとこの暑さでもしっかり食える。満足して昼食を終える。

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このトマトが妙に美味い

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メインのハンバーグはホイル包み

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デザートのプリンがまた美味い

 それにしても暑い。黙って立っているだけで目眩がしてくる。こんな中をうろつくのはまさに命取りになりかねない。今日の予定は3時からびわ湖ホールでオペラだが、まだ時間が早い。と言ってもどこかに行く気など全く起きないことから、さっさと今日の宿泊ホテルであるチェックイン四条烏丸に向かうことにする。

 このホテルは週末は12時からチェックイン可能。これは実にありがたいところ。とりあえず部屋に入って、シャワーで汗を流してから冷房全開で体を冷やす。これでようやく人心地である。

 結局は1時間半ほど部屋で休んでから出かけることにする。地下鉄と京阪を乗り継いでびわ湖ホールへ。

 

びわ湖ホール・新国立歌劇場提携オペラ公演 プッチーニ「トスカ」

トスカ キャサリン・ネーグルスタッド
カヴァラドッシ ホルヘ・デ・レオン
スカルピア クラウディオ・スグーラ
アンジェロッティ 久保田真澄
スポレッタ 今尾 滋
シャルローネ 大塚博章
堂守 志村文彦
看守 秋本 健
羊飼い 前川依子
合唱:新国立劇場合唱団 / びわ湖ホール声楽アンサンブル
児童合唱:大津児童合唱団
指揮:ロレンツォ・ヴィオッティ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 

 一見して感じるのはセットの豪華さ。新国立歌劇場から運んできたのだろうか。なかなかに大がかりなセットを組んでいて、それを場面によって組み替えてくるので見応えがある。びわ湖ホールの機能を最大限に生かしてのセット組みは初めて見たように思う(今までの公演は他のホールでも使用することを考えて、1ステージだけのものを使い回していたのばかり)。

 歌唱陣は中心となる3人に実力者を揃えて堂々たるものを聞かせてくる。テナーのデ・レオンは第3幕で圧巻の歌唱を聞かせてくれた。またソプラノのネーグルスタッドは若干の線の細さを感じないでもなかったが、それでも十二分の実力。そしてスカルピノを演じた巨躯のバリトン、スグーラが堂々たる卑劣漢ぶりで舞台を盛り上げた。三人三様の人間ドラマを見事に描き出している。

 また東京フィルの演奏も劇的効果が抜群で舞台を盛り上げていた。ヴィオッティの指揮はこの作品のツボを心得ている見事なもの。久々に密度の高いステージを堪能できた。

 なかなか大盛況であり、カーテンコールもかなりの盛り上がりであった。ただ気になったのは、上演中にストロボを炊いて何度も撮影をするという信じがたいことをした観客がいたこと。最近は異常にマナーの悪い客が出てきていることが知られているが、こんな観客は永久出禁にしてもらいたいところ。ホール側も異常な観客は遠慮せずに追い出して、ホールの環境を守ることに配慮してもらいたい。

 

 なおホールにスポンサーの叶匠寿庵の売店が出ていたので、お土産の菓子と夜食の水ようかんを購入する。

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夜食の水ようかん

 

 帰りも京阪で。途中で浜大津駅で乗り換え待ちをしていたら、ホームに到着したのは団体貸し切りのビアホール列車。京阪はこんなのもやってるのか。私は酒は飲まないが、これは面白そうではある。夕方になっても異常な暑さだし、飲めない私でも何か冷たいものをぐっと一気にいきたくなる。「冷やし飴列車」でも運行してもらえないだろうか(笑)。
 さて夕食だが、気分としてはラーメンを食べたい。そこで四条の「一風堂」に行こうと思ったのだが、現地に到着すると20人以上の待ち客がいる。確かにここのラーメン屋はうまいが、そこまでして行かないといけないような店でもない。馬鹿らしくなったので他の店を探す。20mほど先の「ラーメン魁力屋」が空いていたのでここに入店。いろいろなラーメンがあるようだが「コク旨ラーメン」の味玉入りの大盛りにチャーハンをつける。

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ラーメン魅力屋

 背脂の浮いたコクのあるスープに腰のある細麺。スープと麺のバランスが良く、私の好みのタイプのラーメン。またパラパラのチャーハンも平凡ではあるが私好み。十二分に満足できるラーメンである。やはり口コミサイトとかばかりに踊らされる輩には、少しは自分で開拓しろと言いたくなる。

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ラーメンと炒飯のセット

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細麺がなかなかいける

 夕食を終えるとホテルに戻る。ジットリと汗をかいたのでまずは大浴場で入浴。手足を伸ばしてしばしくつろぐ。これがこのホテルの良いところ。

 風呂から上がれば小腹が減ってくる。どうやら夜食のお茶漬けサービスなるものがあるらしいのでレストランに行くが、どことなく対応が面倒くさそう。まさかお茶漬けサービスというのは、京都で言うところのぶぶ漬けの意味だったのか?(つまり、とっとと帰れという意味) とりあえず出てきた永谷園をさっさとかき込んで部屋に戻る。

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夜食の永谷園

 部屋に戻るとテレビでニュースを見ていたが、相変わらずろくなニュースがない(災害対策よりも利権目当てのカジノの方を優先するような政権ではろくな話はないのも当然)ので、持参したブルーレイで「美の巨人たち」を見ながらこの夜は過ごす。