翌朝は6時半に起床したが、正直なところ体がズッシリと重い。疲労回復の慰安旅行のつもりが逆に疲れてしまったか。今回はかなり予定は減らしていたつもりなのだが、それでも体力の衰えの方が想定以上だった模様。いよいよもって徐々に鍛え直す必要がありそう。
目が覚めて体が動くようになると朝食に出向く。朝食はバイキングだが、そこはやはり旅館の朝食。ルートインなどよりは品数も多くて豪華である。とりあえずしっかりと腹に入れておくことにする。
今日は11時のスカイマークで神戸空港に戻るつもり。その後は大阪で関西フィルの第九である。朝食後に朝風呂を浴びると、9時頃にはチェックアウト、長崎空港まで突っ走る。
長崎空港には30分ちょっとで到着。キャリーは手荷物で預けると空港内で土産物を物色。やはり福砂屋のカステラは外せないところ。
飛行機の中では疲れてひたすら爆睡。気がついたら神戸空港の上空に到着していた。降り立った神戸空港はやや冷やっとしている。
神戸空港からザ・シンフォニーホールへ直行するが、開演時間まであまり余裕がない。結局は途中で昼食を摂る暇もなく、ホールに着いてから喫茶で摂ったサンドイッチがこの日の昼食。全然足らん。
ホール内は補助席まで出る盛況だが、逆に会員席にはポツポツと空席があると言う状況。年末の第九ぐらいは聴きたいと当日券を購入して入場する客が少なくない一方で、今更年末の第九なんてどうでも良いとスルーする会員が多数という構造か。実際のところ私も、この週末に特に出かける予定がなかったら、わざわざこれだけのために大阪まで出てくるかと言えばそれは疑問だ。前から思っていたのだが、年間会員の公演からそろそろ第九演奏会を外すべき時期に来ているのでは。それでなくても毎年、第九については指揮者が変わる程度という印象だし。
関西フィルハーモニー管弦楽団「第九」特別演奏会
[指揮]村上寿昭
[ソプラノ]並河寿美
[アルト]成田伊美
[テノール]糸賀修平
[バリトン]西尾岳史
[合唱]田辺第九合唱団
ベートーヴェン:「命名祝日」序曲 op.115
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付」
一曲目は初めて聴く曲であるが、あからさまにセレモニー用の曲であり、それ以上でもそれ以下でもない。曲としては大したことがないという印象。
第九は村上の演奏は勢いと元気でゴリゴリと進むタイプ。関西フィルの演奏もガンガンと力強い。ただ関西フィルのキャラクターからすると、もう少し精緻な演奏を期待したいところ。元気が正面に出た結果、いささか雑な印象の演奏となっている。
声楽陣はバリトンの西尾はやや表現過剰の傾向あり、もう少しドッシリと落ち着いたバリトンを聴かせて欲しい。また合唱陣が男声にかなり高齢化が見られており、圧倒的な人数差にプラスしての影響で、どうも男声が女性に埋もれてしまう傾向があるのが気になった。
コンサートを終えると今晩の宿泊のために新今宮へ。泊まるはいつもの定宿。とりあえず荷物を部屋に置くとすぐに夕食のために新世界に繰り出す。
夕食を摂る店を探しながらプラプラしている時にたこ焼きが目に入る。何やら久しぶりに食べたい気分。そこで「かんかん」でたこ焼きを一皿購入。そのまま店頭で頂く。これが大阪の醍醐味という奴でもある。
夕食はいろいろ考えた結果、久しぶりに「グリル梵」に立ち寄ることにする。いつもビフカツばかりでは芸がないので、今回は「タンシチュー」にライスをつける。
箸で切れるタンが柔らかい。その柔らかいタンをデミグラスソースで煮込んであるわけだが、やはりこのソースが絶妙に美味い。これはなかなかに上質な味である。
夕食をゆったりと堪能すると、帰りにダイソーに立ち寄って麦茶を仕入れてからホテルに戻る。入浴する気力もないので簡単にシャワーを浴びて早めに就寝してしまう。本当は原稿執筆をするつもりだったんだが、今日はグッタリとしてしまってその気力が全く湧かない。こういう時は無理をするよりもさっさと寝てしまう方が人生効率的である(笑)。