徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

アンサンブル金沢の大阪公演を聴いて長期遠征は終了

大阪まで移動する

 翌朝の起床は7時。かなり寝たはずだがとにかく体は重い。体中にかなりダメージが来ているようである。

 とりあえずまずは朝風呂。昨日入浴した時はまだ時間が早かったのでほとんど誰もいなかったのだが、今朝はかなり多くの客でごった返している。ヌルヌルした湯が体に心地よい。ようやく目が覚めてくる。

 目が覚めたところで朝食。朝食は和定食だがこれもうまい。

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朝の和食膳が美味い

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この巨大な麩が入った味噌汁が特徴的

 ホテルをチェックアウトしたのは9時過ぎ。最終日になるとかなり疲れているだろうとホテル代をやや奮発したのだが、結局はその高級ホテルでしたことといえばほとんど寝てるだけだった。いささかもったいなさも感じつつホテルを後にする。

 

 

大阪で昼食

 今日の予定はシンフォニーホールで開催されるコンサート。ホール近くの駐車場に車を置くが、まだまだ開場時刻には数時間ある。そこで大阪市立美術館に立ち寄ることに。ただしその前にまずは昼食である。例によっての「グリルマルヨシ」に立ち寄り、「タンシチューランチ(2400円税込)」を頂く。

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グリルマルヨシのタンシチュー

 コクのあるデミグラスソースが私好み。ただ全体的に味付けはやや濃いめに感じる。内容的にはまずまず。

 昼食を終えたところで美術館に向かうことにする。

 

 

「伝説の洋画家たち 二科100年展」大阪市立美術館で11/1まで

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 文展に対して在野の公募展として発足した二科展は、最先端の流行を取り入れつつかなり尖った運動として、官展のアカデミズムに対抗してきた。その中からは多くの分派なども現れて日本の洋画界に多大な影響を与えてきている。そのような二科展を代表する画家の作品を展示。

 近代日本洋画界の主立った画家たちが関与していることから、近代日本画の歴史をたどるような展覧会でもある。ただ作品自体は明らかに当時の「前衛」を目指している作品が多く、その点では好き嫌いも出やすい内容ではある。個人的にはシュルレアリスムの影響が濃厚に出ている時期の東郷青児の作品や古賀春江の作品などが興味深かった。

 残念ながら時代が下ってくるにつれて、画家の名前は知ってはいるが私としてはどうでも良いような作品が増えてくる。これは毎度のことながら仕方ない。

 

 市立美術館の見学を終えるとホールに向かう。既に会場前からホールの前には人だかりが出来ており、結構入場者が多い。なおこのコンサート、A席10000円とかなり高めなのだが、これは所謂辻井君価格なんだろうか。

 

 

オーケストラ・アンサンブル金沢 大阪定期公演

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[指揮]井上道義
[ピアノ]辻井伸行

シュニトケ:モーツ・アルト・ア・ラ・ハイドン(ハイドン風のモーツァルト)
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
モーツァルト:交響曲 第40番 ト短調 K.550

 1曲目は音楽と言うよりは一種の寸劇みたいなもので完全にパフォーマンス。これをどう評価すべきかは微妙。

 2曲目がいよいよ話題の辻井君のピアノだが、確かに「盲目のピアニスト」という看板を掲げるまでもなく普通のピアニストとして十分に通用する腕を持っている。ただ彼の演奏は彼独自の微妙なテンポの揺れのようなものを含んでいるので、オケと協奏曲ではやや演奏が窮屈そうに感じられる。アンコールの彼独自のアレンジによるトルコ行進曲を聴いたところで、その感はさらに強くなった。彼の本領はテンポも含んで自在に揺らす演奏にあるようである。ピアノソロの方が演奏に俄然冴えがある。

 最後はモーツァルトの定番。室内オーケストラであるアンサンブル金沢のまさにアンサンブルの妙が遺憾なく発揮された内容であった。アンコールの武満徹のワルツも、彼の曲にしては世俗的な聴きやすい曲で、このオケの性質には良くマッチしていた。

 アンサンブル金沢の演奏は良かったのだが、やはり私のようなミーハーには、室内オーケストラでモーツァルトというのはいささか渋すぎたかなという気もした。まだまだ派手な曲でガチャガチャやった方が私向きであるようだ。

 

 シルバーウィークをフルに活用した大型遠征で、主旨は「静岡地区の宿題を片付けつつ、温泉でゆったりと休養しよう」というものだったのだが、前半はともかくとして後半の方は目的とはかけ離れてしまった。何か毎度毎度大型遠征が終了する度に同じことを言っている気がするんだが・・・。