徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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パーヴォ・ヤルヴィ指揮 エストニア・フェスティバル管弦楽団

 今日はパーヴォ指揮のエストニア・フェスティバル管弦楽団のコンサートを聴きに大阪へ。フェスティバルホールはそこそこの入り。パーヴォ人気か五嶋人気か。

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 エストニア・フェスティバル管弦楽団

ヴァイオリン:五嶋みどり

ペルト:ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47(ヴァイオリン:五嶋みどり)
トゥール:テンペストの呪文(日本初演)※
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 作品43

 一曲目はまさにタイトルの通りで、鐘が静かに響く独特の鎮魂歌。

 シベリウスのヴァイオリン協奏曲は五嶋の妙技に尽きるのだが、残念ながら曲調的に独奏が奥に引っ込むタイプの曲なのでどうしても演奏に弱さが感じられてしまう。折角だからもっと独奏が前に出るタイプの曲の方が映えたのにというのが本音。

 三曲目は日本初演とのことだが、何となく特撮映画的な音楽。伊福部と言うよりは今時のハリウッド映画に近いような・・・。非常に聞きやすい曲ではあった。

 最後はパーヴォのタコ踊りが冴えまくった演奏。オケとツーカーの関係があるためか、パーヴォが溜めや煽りを連発して、かなり遊んでいると言っても良い演奏。私はこの曲は親父ヤルヴィがエーテボリ管を振ったいかにも北欧色満載の演奏が印象に残っているが、息子ヤルヴィの方は北欧色は皆無に近くてもっと都会的。構成もかなり劇的なんだが、果たしてシベリウスがこれで正解かにはやや疑問はある。

 観客に五嶋のファンが多いのか、五嶋の演奏後の盛り上がりはかなりのものだった。