今日は大阪まで大フィルの定期演奏会を聴きに行くことにした。当初はいろいろそれ以外の予定も考えていないでもなかったのだが、いざ朝目覚めると体がしんどくて体調が今ひとつであったことから、結局はすべての予定を中止にして、フェスティバルホールでのコンサートだけに行くことにする。
昼前に家を出るとまずはホールに行く前に昼食を摂る必要がある。しかし体調の悪さもあって食欲がイマイチ。そこで駅ナカのがんこ寿司で寿司を5皿ほどつまむ。これで支払は2000円以上であるから、やはりどうしても場所柄CPが悪い。
軽い昼食を終えるとホールに向かうことにするが、時間を見るとまだ余裕がありすぎである。結局は例によって途中で「つる家茶房」に立ち寄って抹茶わらび餅で一服することに。
それにしても今日は蒸し暑い。わらび餅でしばしマッタリしてから開場時刻に合わせてホールに向かうことにする。毎度のことながらホール内は結構な観客が来ている。
大阪フィルハーモニー交響楽団 第531回定期演奏会
指揮・ピアノ/ハインツ・ホリガー
曲目/ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
ホリガー:エリス(ピアノ独奏版)
:エリス
ラヴェル:ラ・ヴァルス
シューベルト(R.モーゼル編):アンダンテ ロ短調 D936A
シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調 D759「未完成」
オーボエ奏者として有名なハインツ・ホリガーのオーボエではなくて、指揮と作曲とピアノを体験できるというなかなかに珍しいコンサート。
一曲目からラヴェルの色彩豊かなオーケストレーションが冴える曲であるが、ホリガーのアプローチは極めて簡潔で明快。大フィルの演奏も極めて煌びやかであり、曲想によくあったものである。
二、三曲は続けて演奏され、ホリガーによるピアノ曲版を聴いてから管弦楽版を聞くという構成になる。いかにも現代音楽な曲であり、正直なところ私には今ひとつよく分からないのであるが、ピアノ版でガツンガツンと弾いていた音色が色彩豊かな管弦楽版になることでまあ印象がやや変わるというところは面白かった。
ラ・ヴァルスは基本的に一曲目と同じアプローチである。大フィルの音色はあくまで煌びやかかつ華やかなもので最後までそれでグイグイと押していった。
後半は一転して12編成に縮小してのシューベルト。これはなかなかに渋い演奏。しかしここでの大フィルのアンサンブルが今まで聴いたことのないほど高密度のものである。特に未完成の第一楽章が特筆もので、冒頭の漣のような弦に木管が美しく重なってくるところなど、思わず体がザワザワとなったぐらいにインパクトがあった。ホリガーの指揮は細かい仕掛けはいくらかあるが、全体としては結構オーソドックで奇をてらわないものであるが、それだけに大フィルのアンサンブルが正面に出てきた印象。大フィルってこんなに上手だったっけ?というのが正直な私の印象。なんかデュトワ以降、明らかに大フィルの音色が根本的に変わったのを感じる。
なかなかに充実したコンサートであった。だが体調が悪いこともあって真っ直ぐ帰宅するのである。