徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

関西フィルの定期演奏会は、デュメイの代演で美女ヴァイオリニストの荒井里桜と指揮はキンボー・イシイが登場

週末コンサート三昧

 この週末は大阪方面へコンサートに出向くことにした。初日は金曜日の夜。毎度のように車での移動だが、今日から阪神高速の京橋ー摩耶が工事通行止めとのことなので大渋滞は必至。普通に出たのではまず遅刻は確実と思われるので、普段よりも1時間早く仕事を終えて大阪に向かうことにする。

 早めに出発したおかげもあって阪神高速は京橋手前までは順調だったが、案の定京橋出口から大渋滞。しかも下に降りてからも下道が大渋滞で進まない。多くの車が抜け道を探してウネウネと走っている状況。結局はここのところでかなり時間と精神力をロスることになる。それでも大阪に到着した時には予定よりはそう大きな遅れがない。予定よりも大きく遅れるならホールに直行するつもりだったが、余裕があるのでホテルに行って車を置いてくることにする。この方が駐車場代の節約になる。

 今日の宿泊ホテルは毎度毎度のお約束のホテル中央オアシス。新今宮界隈の高級ホテルである(元より星野グループのような超低CPホテルは私の眼中にない)。

毎度毎度のホテル中央オアシス

 駐車場に車を置くと、いつものセパレートシングルに。毎度の事ながら、このホテルは宿泊する度に微妙に室内のレイアウトが違う。とりあえず荷物を置くとサクッと仕事用セッティングを済ます。動作を確認して一息ついたところで外出することに。

毎回微妙に部屋のレイアウトが違う

仕事用セットアップ完了

 

 

 ホールへはJRで移動する。車内には完全に緩みきっている危ない輩もいるが、とりあえず満員電車という状況ではない。福島で降りるとホールに着く前に夕食。全くもって何の工夫もないが、今回も立ち寄ったのは「福島やまがそば」である。頼んだのはそばセット。それにしても恐ろしいほどに行動パターンが定まってしまっている。もし私が命を狙われたら、ゴルゴに待ち伏せされて一発でチュドンである。まあ私がVIPになることはあり得んが。

毎度毎度毎度の福島やまがそば

 てんぷらそばが空きっ腹に染みる。もう少し元気があればガッツリとラーメンが欲しくなるところだが、ここのところ急に来た暑さのせいで早くも夏バテ気味である。

そばセットを頂く

 夕食を終えるとホールへ。大阪への移動中には散々豪雨にさらされた(スリップが怖いぐらいの)が、幸いにして雨はあがっている。なお今日のコンサートは本来はデュメイが指揮と独奏のはずだったのだが、何回目か忘れた足の故障で来日不可。代演は指揮者がキンボー・イシイでヴァイオリンは美人ヴァイオリニストとして有名な荒井里桜とのこと。デュメイの妙技を堪能するつもりが、妙齢の女性ソリストのビジュアル系コンサートになってしまった。

雨上がりのザ・シンフォニーホールへ

 

 

関西フィルハーモニー管弦楽団 第337回定期演奏会

今日は14型拡大編成

[指揮]キンボー・イシイ
[ヴァイオリン]荒井里桜
[ヴィオラ]マニュエル・ヴィオック=ジュード
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98

 一曲目はモーツァルトの二重協奏曲。8編成の関西フィルをバックに荒井とヴィオック=ジュードのソロが光る。なお8編成となったら室内楽的アンサンブルを期待するところなのだが、関西フィルのアンサンブルはそこまで精度が高くない上に、指揮のキンボー・イシイもアンサンブルの精度を上げてくるよりは、ガンガンと力強く奏でるタイプのアプローチである。

 ソリストの荒井里桜は見目麗しいのは今さら言うまでもないが、その音色の方も美しい。テクニックについては今回はあまりテクニックが正面に出てくるタイプの曲でないので、やや地味な演奏になった感はある。またヴィオラのヴィオック=ジュードは若干のクセのある音色ではあるが、かなりシッカリとした演奏をする。

 細かいところでキンボー・イシイや荒井里桜の演奏に不満は全くなかったが、細かいところで急遽の代演だなと感じさせるところはあった。というのは、今回の8型編成で恐らくデュメイは精緻な室内楽的演奏を披露するつもりだったのだろうと思うし、ヴィオック=ジュードの若干のクセはあるが力強い音色は、同じく若干のクセがあるデュメイと合わさった時の方が効果は大きかったろうと感じさせる。という点で、突然のデュメイのトラブルはつくづく残念だったわけではある。

 後半はキンボー・イシイによるブラームスの交響曲第4番。一曲目を聴いた時から何と なく予想できたが、イシイはオケをブイブイと鳴らしてくる。第1楽章の細波のような冒頭はまさにうねるような音楽を展開する。当然のように第3,4楽章辺りはかなりガンガンと来た音楽。14型2管編成の拡大版関西フィルをかなり派手に鳴らして、イシイもノリノリの熱演である。

 まあ総じて演奏としては悪くないのであるが、やはりデュメイの鳴らし方とは根本的に違うなというのは感じた。デュメイだったら恐らくもっとネットリシットリとした鳴らし方で来るだろうことが予想でき、現在の関西フィルのサウンドはそちらの方向で進化している。そのために今回のように豪快にバンバン鳴らしたら、若干の荒さも出てしまうというところがある。まあその辺りが現在の関西フィルの限界でもあると感じられる。


 コンサートはサクッと9時前には終了、ホテルに戻ると入浴。すると疲れが一気に出てくるのでこの日はやや早めに就寝する。

 

 

この遠征の翌日の記事

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