徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

METライブビューイングでネイディーン・シエラのグノー「ロメオとジュリエット」

いつもの喫茶店で朝食

 近くの部屋にうるさい奴がいて夜中と朝方にドタバタしていたが、疲労の方が限度を超えていたのか、朝方にバタバタされ始めて自然に目が覚めるまでほぼベッドで意識を失っていた。なんとなく身体はだるいが昨晩のような起き上がれないという状況ではない。

 今日は大阪でのMETライブビューイングを見てから帰宅の予定。8時頃に起きだすととりあえず朝食のために出かけることにする。朝食に出向いたのは、最近よく通っている「カフェ・ド・イズミ」塩チキンサンドにマイルドコーヒーをつける。これで530円。相変わらず新今宮の喫茶モーニング恐るべしである。

塩チキンサンドとマイルドコーヒーのセット

 元々長居するつもりはないし、表に待ち客もいるようなので、朝食を終えるとさっさとホテルに戻る。チェックアウト時刻は10時なのでそれまでの間に荷物をまとめてチェックアウト準備。

私の退店時には待ち客が既に複数

 ホテルをチェックアウトすると大阪ステーションシティシネマへ。上映開始は11時15分からでいささか時間があるので、外のベンチで原稿執筆で時間をつぶす。今日はちょうどまだ雨が降っていないが曇っているという天候なので、表のベンチで過ごす時に日差しに攻撃されないので好都合である。

売店コーナー改装中とかで臨時仕様になっている

 時間が来ると劇場内へ。今日は今までで一番観客が多く。劇場の席が1つおきでほぼ埋まっているような状況。グノーのオペラにそこまで集客力があるとも思いにくいのだが、やはり「ロミオとジュリエット」という題材がキャッチーなんだろうか?

 

 

METライブビューイング グノー「ロメオとジュリエット」

指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
演出:バートレット・シャー
出演:ネイディーン・シエラ、ベンジャマン・ベルナイム、ウィル・リバーマン、フレデリック・バレンタイン、サマンサ・ハンキー

 言わずとしれたシェークスピア原作の大悲劇である。もっともシェークスピアの三大悲劇と言えば「リア王」「オセロ」「マクベス」で四大になったらそれに「ハムレット」が加わるとのことなので、この知名度の一番高い作品はそこに入らない(本作はシェークスピアにしたら小品だからと聞いている)。にも関わらずこの作品を知らない者はまあいないと言うぐらいに有名な作品である。

 その本作を原作にしたグノーのオペラである。作品自体はロメオとジュリエットの2人のデュエットなど、ロマンティックかつ美しい曲が実に多いが、その一方で豪華でダイナミックな音楽展開も多いのでオケ的にもソリスト的にも聞かせどころの多い作品である。

 それだけに主演の2人の力量にすべてがかかってくるのだが、その点ではさすがにネイディーン・シエラ、ベンジャマン・ベルナイムの両者とも押しも押されぬ実力者だけあって、圧倒的な表現力で若い2人の甘い悲恋を演じきっている。

 もっともネイディーンは迫力がありすぎて、ジュリエットが可憐なお嬢様でなく、いささかエキセントリックな強い女性っぽくなった感があるのは、まあご愛敬と言うところか。両者ともに聞かせどころのアリア及びデュエットで見事に観客を魅了していた。

 なお原作では確かジュリエットが死んだと思い込んでロメオが自殺、目覚めたジュリエットは死んでいるロメオを見て事態を理解して自殺するという展開だったはずだが、本作ではロメオが服毒して瀕死の時にジュリエットが目を覚まして過酷な運命を2人で嘆くという展開になっているいるのは、ドラマにある種の救いを加えたのと、さらにラストで2人のデュエットという音楽的クライマックスを作るという狙いか。まあ確かにそれは成功はしている。


 上映が昼時を跨いでの長時間だったので、上映を終えると帰宅の前にかなり遅めの昼食を摂っておきたい。なお途中休憩時に持ち込んだおにぎりやパンを客席で食べている観客が予想以上に多かったのも印象に残ったところである。確かにこの上映時間構成は身体にキツい。

 

 

昼食はそばにする

 昼食は一階下のレストランフロアに行くことにする。昨日の今日でやはり洋食の気分ではないので和食系。ただいつもいつも「美々卯」ではあまりに芸がない。そばでも食べようかとフロアガイドを眺めたところ、「石臼引き二八そば そばしき」なる蕎麦屋がある模様なのでそこに入店する。

そばしき

 ここのレストランフロアはとにかく混雑することが多いが、今は3時前と完全に昼時を外しているおかげか客は比較的少なくすんなりと入店出来る。私は「天丼とそばの定食(1500円+税)」を注文する。

天丼と蕎麦の定食

 そばはまずまず。特別に美味いと言うほどのそばではないが、まあ普通に美味い蕎麦である。それよりも甘タレの天丼が美味いのが印象に残った。概して蕎麦屋の天丼はイマイチのところが多い(タレがくどすぎるか逆に味が薄すぎるか)のだが、ここのはもろに私の好みのちょうど良い味付けである。また天ぷらもサクサクとしていて具合が良い。場所柄CPは悪いが、内容的にはまあ納得ができる内容ではある。

 とりあえず満足して昼食を終えると新快速で帰宅と相成ったのである。

 

 

本遠征の前日の記事

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