徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

センチュリー定期は久石譲によるいかにも彼らしい田園

毎度の週末遠征に出かける

 ここのところ連日本業の方が忙しくててんやわんやのストレスフルな日常が続いている。こうなると心の健康を保つために素晴らしい音楽に触れたいところ。そういうわけでこの週末はまた大阪である。今回はコンサートの三連荘になる。金曜日の仕事を早めに終えるとJRで大阪に直行する。

 今日の予定はまずはザ・シンフォニーホールでの日本センチュリー交響楽団の定期演奏会。通い慣れたルートで福島まで移動すると、そこでまずは夕食を摂ることにする。

 考えるのが面倒くさかったことと今は重いキャリーを引きずっていることもあって、お手軽にいつもの「やまがそば」に入店、カツ丼に冷そばをつけることにする。

いつもの「やまがそば」

 ふわっとした感触だがしっかりと腰もあるそばが美味い。カツ丼自体は必ずしも私の好み通りというわけでもないがまずまずである。とりあえずしっかりと腹に入れておく。

カツ丼に

遅れて出てきた冷そば

 

 

 夕食をサクッと終えるとホールへ移動、開場時刻の10分前ぐらいに到着するので、しばし開場時刻待ち。電子チケットをスタンバイするが、どうやら開場時刻にならないと表示されないシステムらしい。開場時刻になると並んで整然と入場。なおこの電子チケット、QRコードでも出るのかと思っていたらさにあらず、座席番号だけがかかれた画面に電子スタンプのようなものを押すと使用済みになるという仕様らしい。こういうタイプは初めて経験したような気がする。

ザ・シンフォニーホールへ

 開演までは喫茶で時間をつぶすことにする。最近はクセになりつつある堕落タイムである。もう老いた私には、若い頃のような質実剛健に最小費用で体力勝負するという気力は全く残っていない。やはり人間は体力と気力の低下から堕落につながるようである。こういうちょっとしたことでストレス緩和でもしないと気力が続かない。

喫茶で送る堕落タイム

 喫茶の入りはまずまず。ということは観客もそれなりに入っているということだろう。以前にも注文したリンゴと桃のケーキのケーキセットを頂く。ヒンヤリとして甘酸っぱいケーキが美味い。ケーキをつまみながら例によっての原稿執筆タイム。ここの喫茶はフェスのような立ち席でないので、座席さえ確保できたらくつろげる。

 さて今日の公演だが、久石譲による自作の交響曲第2番の演奏があるということで興味を持った次第。なおもう一曲のベートーヴェンの田園はあまり私の好みの曲ではないが、まあ以前にシューマンでかなり個性的な演奏をした久石が、果たしてどんな田園を繰り出すかということには野次馬的興味はある。

本日の出し物

 私が確保したのは二階席正面の奥(つまりは安い席)。ここから見る限りでは9割方は入っているように思われる。数年前のガラガラのセンチュリー定期を思えば隔世の感がある。久石の起用は音楽的には分からんが、少なくとも営業的にはかなり効果的であったようである。

 

 

日本センチュリー交響楽団 第290回定期演奏会

14型で後列には多彩な打楽器がズラリ

[指揮]久石 譲
[管弦楽]日本センチュリー交響楽団

ベートーヴェン:交響曲 第6番 へ長調 op.68 「田園」
久石 譲:交響曲 第2番


 田園は14型2管編成という大編成でのモダンアプローチ。以前に飯森が行った小編成による室内楽的アプローチとかとは対照的である。

 もういきなり冒頭から「ああ、久石だ」という声が出そうになる。糸を引くような独特のアクセント、引っかかったような前のめりのテンポ設定。以前にシューマンを聴いた時にもあったようなかなりクセの強い演奏である。第一楽章は終始その調子でかなり躍動感はあるものの、いささかせわしない音楽が展開する。

 第二楽章はのどかな森の風景・・・だったはずなんだが、相変わらずの前のめりのテンポ設定のせいで村祭りのような印象。独特のアクセントもあって音楽に余計に舞踏性が感じられる。

 第二楽章で踊ってしまったから、第三楽章は村祭りというよりは最早酒場での乱痴気騒ぎか。そして怒濤の第四楽章が過ぎ去ると嵐の後の最終楽章なんだが、どことなく落ち着かず後ろからせっつかれるような印象は相変わらず。嵐の後の晴れ間を楽しむというような気分ではない。

 結局は全曲で40分足らずという怒濤のような超高速田園だった。まあ私は元々この曲にいささか怠さを感じていたので、眠くならないという意味ではありかもしれないが、どうにもあの独特のアクセントが耳について違和感が大きいというところ。以前のシューマンでもかなりのクセのある演奏だと思っていたが、その時を遙かに超えるクセのある演奏である。これは好き嫌いはかなり分かれそう。

 20分の休憩後の後半はいよいよ久石の交響曲第2番。14型の弦楽陣に管楽は3管にまで拡大、先ほどは出番の全くなかったステージ後方にずらりと並ぶ多彩な打楽器が総出演である。

 曲自体は現代音楽に属する領域だが、やはり久石らしく無調性の奇怪な音楽ではなく比較的聞きやすい曲。第一楽章はやや哀愁を帯びて始まった曲が、グルグルと回っているうちに盛り上がって大音響になっていく展開。

 第二楽章も似たような雰囲気がある。あまり旋律的な曲ではないが、一応は主題のようなものがあるようである。多彩なオーケストレーションで聞かせるという印象。第三楽章も明確なメロディは出てこないにもかかわらず、なぜか日本的なものを感じさせる。

 場内は久石ファンが多いのか結構な盛り上がり。アンコールはスラブ舞曲の8番をブンチャカやって終了である。この曲を聴いていて感じたが、基本的に久石の演奏は舞曲のリズムなのかもしれない。

 センチュリーは久石の意図に的確に従っていた印象。ただ一つ気になるのは、久石の演奏がかなりクセが強すぎるだけに、それに完全に染まってしまったら大丈夫だろうかということだけ。

 とりあえず濃厚な久石色を感じさせるコンサートであった。田園の第一楽章、第二楽章の終了後にパラパラと拍手が聞こえたところを見ると、日ごろクラシックのコンサートには来ない客が久石に惹かれて来ているのもありそう。もっとも人生初田園があのクセの塊のような演奏だったら、それはそれで認識の問題が出そうで気になるのだが・・・。

 

 

 コンサートを終えると宿泊ホテルに向かうことにする。今日宿泊するのは新今宮のホテルみかど。以前はサンプラザ2ANNEXを定宿にしていたが、さすがにこの前のトコジラミ襲来ですぐに利用する気にはならない。

新今宮のホテルみかど

 今回宿泊するのは新館のシングル洋室。床が白い板張りなので虫などがいたらわかりやすいようになっている。とりあえずざっとベッド回りなどをチェックしてから、念のために入り口ドア下とベッド回りにトコジラミ除けのスプレーを散布しておく。

シンプルだが必要十分装備のシングル洋室

 とりあえずのチェックが終わったら仕事環境構築。ここはデスクがあるので環境構築は楽。早速作業に取り掛かるが、やはりPCの能力が上がったことによってかなり快適である。

いつもの仕事環境構築はスムーズ

 一渡りの作業をすると夜食購入のために近くのファミマへ。しかしこの店、店員は外国人だし客もほとんどがインバウンド。何ともインターナショナルな世界で、一体ここはどこの国だろうという状態。レイシストなら発狂しそう。

 ホテルに戻って一服すると入浴の時間になるので大浴場へ。熱めの湯で汗を流してサッパリするとともに体に溜まっている疲れをいやす。最近はシャワーで済ませることも多くなったが、やはり疲労回復には湯船に浸かるのがいい。

 サッパリして部屋に戻ると一渡りの作業を終えてから就寝する。

 

 

この遠征の翌日の記事

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