徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

「メガ恐竜展」を見学してから東京交響楽団のフィナーレコンサートへ

ヘトヘトの身体にむち打って幕張メッセへ

 翌朝、7時半に目覚ましが鳴るが、完全にグッタリしてしまっていて体が動かない。今日の予定は一つだけ残っている「メガ恐竜展」に立ち寄るというもの。ただ幕張メッセは遠い上に日曜日は混雑が予想される。だから開場直後の9時半に会場に到着するつもりだったのだが、今の調子ではとてもそれに間に合うように起き上がれそうにない。結局はグダグダと1時間程度費やしてからようやく起き上がると、さっさと荷物をまとめてホテルをチェックアウトする。

 何だかんだで海浜幕張駅に到着したのは10時過ぎになってしまった。しかし到着した海浜幕張駅は降車客でごった返していてホームをまともに歩けない状態。この連中がこのまま全員恐竜展に行かないことを祈りつつ会場へ。もしこの連中がこのまま全員恐竜展に直行なら、場合によっては会場前でUターンも考えている。

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海浜幕張駅はこの状態だった

 この日の幕張メッセは他のイベントなどもあったようで、幸いにして会場に近づくにつれて人の塊は段々とほぐれ、恐竜展は会場内はごった返しているようだが、特に待ち時間もなくスムーズに入場できる。

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恐竜展会場はこの状態でホッとする

 

 

「メガ恐竜展」幕張メッセ国際展示場11ホールで8/30まで

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 恐竜展は毎年のようにあるが、本展のメインとなるのは「恐竜はどうして巨大化することができたか」というテーマである。本展では巨大化の鍵として、効率的に餌を採取することが出来る長い首を得たことと、鳥などにも通じる気嚢を有する効率的な呼吸器を上げている。恐竜の次に隆盛したほ乳類は、気嚢を有していなかったことと、首を長くすることが頭が大きすぎて不可能だったために巨大化は出来ず、唯一長い首の代わりに長い鼻を持つことが出来た象の仲間が比較的大型化できただけだとしている。

 本展ではそのテーマから、大型恐竜の骨格標本や復元模型が展示の中心であって、その点では非常に迫力がある(迫力がありすぎて入口で怖がって泣いている子供もいたが)。一方で最新の恐竜研究の情報が紹介されているので、大人も最新の情報を得ることに役に立つ。改めてこういうのに参加すると、昔学校で習った常識が今ではかなり変化していることも分かるので、知識は常にアップデートの必要があることを痛感する次第。

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 恐竜展は毎年のようにあるので今回はパスでも良いかなという気もあったのだが、来たら来でそれなりには楽しめる内容であった。2000円という入場料は「高いな」というのが本音だが、少なくともわざわざ幕張まで出張ってきたのを後悔するような内容ではなかった。

 

 

昼食を摂ってからホールへ

 会場を後にした時にはそろそろ昼時前なので昼食を摂る店を探す。が、例によって非常に面倒臭い気持ちがこみ上げてきたので、結局立ち寄ったのは駅前の商業ビルの4階にあった「にぎり屋藤次」に入店。ランチメニューの海鮮丼(900円+税)を注文。

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にぎり屋藤次

 お香々やかまぼこまで盛りつけてあったりなど、ネタにやや寂しさがないでもないが、価格を考えるとまあ妥当なところか。寿司自体の味は悪くない。場所柄を考えると上々か。

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海鮮丼

 昼食を終えると川崎まで移動する。開演時間は3時からで開場時間は2時からなのだが、川崎に到着したのは1時頃。どこかで時間をつぶすかと考えた時、面倒臭くなってきたので結局はサイゼリアに入店。うーん、昨日ここに行列が出来ていたのは、時間をつぶすための店として最適なのがここしかないという事情もあったのではということに思い当たる。結局はドリンクバーを頂きながら、いかにも冷凍をチンしたというようなパスタをつついて時間をつぶし、開演40分前ぐらいに会場に入場する。

 

 

東京交響楽団フィナーレコンサート

指揮:秋山和慶
ソプラノ:天羽明恵
メゾ・ソプラノ:竹本節子
合唱:東響コーラス

マーラー:交響曲第2番「復活」

 かなりの大規模編成になっているので、メンバーが純然たる東京交響楽団員ばかりではないのではないかという気はするが、とにかくアンサンブルの精度は高いし、ソロ楽器も安定しておりなかなかの演奏だ。また秋山の指揮も演出効果を最大限考えてあり、かなり華々しいものになっている。助っ人を頼んで大幅強化したと思われる金管軍団が大活躍している。

 それにしても贅沢な曲だ。通常よりも遙かに巨大なオケを揃えた上で、混声合唱にソロが二人、さらにはクライマックスだけのためにパイプオルガンまで用意というのだからCPを考えるとかなりとんでもない。ただそれだけの効果は上がっており、ラストなどまさに天に届くかと言うほどの大スペクタクルとなっていて、音楽祭のフィナーレを飾るにふさわしい内容であった。私も終始圧倒されたというのが正直なところ。

 非常に充実したすばらしい公演だったがあまりに特殊な状況なので、東京交響楽団の実力を測るにはもう少し「普通の」公演を聴く必要があるだろう。もっとも今回あれだけの演奏をしたオケが下手であることはまずないだろうが。

 

 四泊四日といった遠征だったが、その間にライブを5つ、展覧会を13カ所とまさにかけずり回った遠征であった。灼熱下の移動も多く、体には非常にきつくて、実際に途中ではバテバテになってしまった。こういう無茶な遠征はすべきではないなと思いつつ、その一方でこういう遠征の方が強烈な充実感を感じてしまうというのも私の性。よく「まるで仕事のように遊ぶ」と言われる所以である。どうも私はビジネス以外の点では猛烈ジャパニーズビジネスマンのようである。これが本業の仕事の方に発揮されていれば、今頃は・・・。