徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

犬山城と犬山城下町を散策する

朝食を摂ると犬山に出かける

 翌朝は8時前に自然に目が覚める。夜中に物音で一度目が覚めたが、おおむね爆睡していたようである。今日は予定はあまり立て込んでいない(と言うかほとんどないに等しい)ので時間に余裕がある。シャワーで目を覚ますと朝食に出向く。

 テレビをつけるとパリでのテロのニュース。IS絡みだろうか。全くろくでもない時代になったものだ。安倍はうれしそうに戦争に参加しようとしているが、そうなったらいずれは日本でも同様の事件は発生するようになるだろう。その時には彼は厳重な警備の官邸の奥に引きこもって、口先だけは威勢のいいことを言うだろうことが今から見えている。常に一番勇ましい奴は一番安全な場所にいるものだ。

 朝食はパンとスープの簡易なもの。日頃和食の多い私にはこれはいささか不足。実のところ私が今までこのホテルを使っていなかった一番の理由はこれ。やはりクラウンホテルのガッツリ名古屋飯の方が私には合っている。

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スープとパンの朝食

 このホテルは名古屋駅までのバスでの送迎があるので、10時過ぎの便の予約をしておく。とりあえず朝風呂に行くと、その後はバスの時間までマッタリ過ごす。

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送迎バスで名古屋駅へ

 10時過ぎにバスで名古屋駅まで移動する。今日の予定は犬山市民文化会館で開催される中部フィルのコンサートに参加すること。名古屋には名古屋フィル、セントラル愛知交響楽団、中部フィルハーモニー交響楽団の3つのオケがあるが、ちょうど中部フィルのコンサートが今日あるとの情報を得たのでそれに参加することにした次第。なおコンサートの開演は15時からなので、その前に犬山に立ち寄ることにする。

 名鉄で犬山まで移動。名古屋から30分程度で犬山に到着する。こうして移動してみると犬山も名古屋の通勤圏内であることが感じられる。

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犬山に到着

 犬山は以前に一度だけ犬山城見学にやって来たことがあるが、その時の記憶に残っている駅前の寂れイメージはそのままである。犬山城周辺は観光地化しているのだが、その犬山城と駅が結構距離があるのがこの町のつらいところ。

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犬山城?

 

 

犬山城下を散策

 時間に余裕があるので犬山城下まで散策。駅周辺は閑散としていたが、城周辺は観光客も多い。ここの町並みは往時のままではなく明らかに後世の建物が多いが、全体としてレトロをキーワードにして観光地としての開発を行っているようだ。もっともそのレトロは江戸時代から昭和までマチマチだ。今や昭和でさえレトロな時代になってしまったらしい。昭和の風景は私などには「子供の頃に実際に体験していた風景」なのだが、今時の若者には遙か昔の遠い時代のように見えるのだろう。異国の風景とさして変わらないのかもしれない。心の中に存在する原風景さえ異なるのだから、世代間のギャップというのはそれは簡単に埋まらないだろう。今では完全にジジイ世代になってしまった私も、昨今は若者と話が通じないことを痛感することが多い。何しろギャグの一つを取っても、背後に共通の認識がなかったら通じなくてポカンとされるんだから。東村山音頭さえ知らない世代には話をしにくい。その内に北斗の拳やファーストガンダムのパロなんかも通じなくなるだろう。「あべし!」って言った途端にポカンとされたら痛すぎる。

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レトロな街並み

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こちらが昭和横町

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よく見ると時代は混在

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こういった蔵造りは趣あり

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古いような新しいような

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犬山城が見えてくる

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店屋が多い

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食べ歩きも見かける

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団子販売中

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私の知っている昭和よりは10年は古い印象

私も食べ歩き

 

 

昭和横町や文化財の町屋を見学

 昭和横町を覗いたり、江戸自体の町屋で登録有形文化財に指定されている旧磯部家住宅を見学したり、団子を購入したりなどと城下を満喫しつつプラプラと犬山城までやってくる。

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昭和横町

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私の知っている昭和よりは10年は古い印象

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ごった煮である

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この辺りは昭和でも戦前では

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昭和の飲み屋街

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飲食店もあり

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登録有形文化財の旧磯辺家

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どうやら立派な商家のようだ

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広いし造りもしっかりしている

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この座敷なんてかなり格式が高い

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中庭には蔵も建っている

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とにかく立派な造り

 

 

久しぶりに犬山城を見学する

 犬山城は以前に一度登っているが、とにかく怖かったという印象だけは残っているものの、細かい記憶は残っていない。あえて再訪の必要はないかもと思ったが、表の門までやって来たところで「どうせだから行きがけの駄賃」とばかりにそのまま入場する。

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ここからが近道だとか

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門の跡を抜けていく

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本丸門に到着

 犬山城天守は意外にこじんまりした印象を受ける。この天守は川側から見ると崖の上にそそり立つ感じなのだが、城下側から眺めるとそれほど大きくは感じられない。

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犬山城天守

 天守に登ってみてようやく「とにかく怖かった」の意味を思い出した。まず床板がやたらにギシギシガクガクと不穏な音を立てるので「板子一枚下は地獄」感が半端ではない上に、最上階の回廊は手すりが腰より低くて足下も外に向かって緩やかに傾斜しているという高所恐怖症の者にとっては悪夢のような構造になっているのである。もう回廊を見ただけで目眩がして、私は回廊に出ることが出来なかった。それに今は最上階の床は赤い絨毯を張って誤魔化しているが、以前はここの床は板に透き間が空いてスケスケだった記憶がある。現存天守には付き物の狭くて急な階段も含め、これは高所恐怖症のある者にはかなりの難所である。

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狭くて急な階段は大混雑

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背後の木曽川が見える

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眺望は良いがこの手すりは恐怖

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外から見たらこの手すりの低さ

 犬山城から降りてくると、犬のキャラクターがお出迎えしてくれるのだが、これは犬山城のキャラクターのわん丸君らしい。実際にあちこちでグッズも見かけている。

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わん丸君

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グッズをあちこちで見かける

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しかしなぜトイレットペーパー?

 

 

城下を一回りしてから昼食

 犬山城の見学を終えると文化資料館とからくり展示館を見学。文化資料館は昔の武士の装束についての展示を行っていたが、私にとってはそれよりもホールに展示してあった犬山城の復元模型の方が興味深い。からくり展示館の方はこの地域で作られていたからくり人形についての展示。

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文化資料館にあった犬山城の模型

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こちらはからくり人形

 プラプラと市街を散策しつつ犬山駅方面に戻る。途中で文化財の奥村邸があるが、ここはかつては見学可能だったらしいが、今は創作フレンチの店になってしまっていて食事をしないと見学できないとか。場合によってここで昼食も考えていたが、ランチメニューが3000円以上からという高級フレンチでは私には敷居が高すぎてまたげない。

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奥村邸は敷居の高すぎる高級フレンチ店

 結局は駅まで戻ってきて、駅前の「末広商店」「ハンバーグランチ(1200円+税)」を頂くことにする。可もなく不可もなくの普通の町中の喫茶店ランチのイメージ。ところで食後のドリンクにダージリンを頼んだら、問答無用でストレートティーにされたのはなぜ? まあ、別にこれでも飲めるけど。

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駅前の末広商店

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ハンバーグランチ

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ダージリンティーストレート

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