朝風呂に美味い飯、これぞ極楽
今日は6時半の目覚ましが鳴る直前に自動的に目が覚める。体は確実に重く、腰はギシギシ言っている感覚である。まずは目覚ましに大浴場の方へ。夜の間に浴場の男女入れ替えがなされていて今朝は2階の「神話の湯」。こちらの方が巨大なめのう風呂がある。露天風呂も大きめでこちらがいわゆるメインの浴場であることが感じられる。温泉旅館ではメインの浴場は男性用にすることが多く、それが往々にして「男尊女卑」と問題視されるのだが、今日は平日であるせいか明らかに男性客の方が圧倒的に少なく、この辺りが「女神の湯」の方を男性用にしていた理由か。実際に昨日から大浴場で一人以上の客を見たことがなく、しかも時間がズレているのですぐに私一人になる状態(だから浴場の写真を撮れているんだが)。
入浴を終えるとバイキング朝食へ。このご時世にバイキングは問題になりやすいせいか、すべてのメニューが小鉢入りで、それを取っていく形式。これは旅館側の手間も大変だろう。そしてやはり見渡しても男性はほとんどいない。
朝食を終えると部屋に戻ってチェックアウト時刻までワーケーションである。うーん、こんなことをしていたら、自分でも自分のことを猛烈サラリーマンと誤解しそうだ(笑)。
ホテルをチェックアウトするとまず最初に向かうのは島根県立美術館。ここでランス美術館収蔵品による風景画展を開催しているのでそれを見学。
「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」島根県立美術館で11/3まで
ランス美術館の改装に伴い、同館のコレクションを展示した展覧会が各種開催されているが、本展はコロー辺りから始まって、印象派に至る風景画の逸品を展示している。コローの作品辺りはまだ古典的絵画の範囲内にいるが、それが印象派に向かって段々と逸脱していく過程がよく分かる。印象派は光を重視した流派であるが、確かにモネの絵画には輝く光が感じられる。
ただ今回、実はそれよりも面白かったのがコローの作品だったりする。今回はコローの作品がまとまって展示されていたので、まとめてじっくり見ることが出来たのだが。見ていると森の木々のざわめきが聞こえてくるような印象の絵画であり、印象派とはまた違った形での光の表現のリアルさを感じた。今までは「まだ古典派の領域から解放されていない絵画」という認識であったコローの絵画が、実は印象派の先駆けだったのかと初めて認識した次第。
それ以外では一点のみであったが展示されていたクールベの描いた川の絵が、これまた水音が聞こえてきそうなリアリティを感じた。波の絵で定評のあるクールベだが、さすがに水を描かせるとかなり巧みである。
特別展見学後はコレクション展の方も覗く。収蔵洋画にはクールベ、コロー、モネなど一渡り揃っていてこの辺りは興味深い。また戦前の日本人洋画の展示もあり。そしてお約束の現代アートなど幅広くこれも意外に楽しめた。
美術館のレストランで昼食にする
美術館を一回りしたが予想以上に疲労が濃い。どうせ駐車は3時間まで無料だし、このまま美術館レストランで休憩兼昼食まで済ませることにする。宍道湖の見えるレストランでランチを頂く。まあ可もなく不可もなく。ここをチョイスした時点でCPなんて考えは捨ててかかっているので、それなりに食べられるものならマズマズ。
次の記事
前の記事